工事の種類:鉄骨の撤去工事・アスファルトの改修工事
工事の地域:大阪市生野区
施工面積:約400㎡
※改修工事着手前の駐車場の様子です。
大阪市生野区にある駐車場で、老朽化した駐車場屋根の張り替え・剥げてきていた鉄骨の塗装・経年劣化していたアスファルトの改修工事を行いました。
以前、記事にさせていただいたのは、老朽化した駐車場の屋根を外す工程にクローズアップしたものです。
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しかし、工事はそれだけで終わりではなく、新しい鉄板屋根の設置、塗装、劣化しているアスファルト改修を行いました。
古びた駐車場屋根・鉄骨をキレイにすることはもちろん、駐車場全体のレイアウトも丁寧に調整した事例となります。
広い駐車場を閉鎖せずに行う工事は1期・2期・3期に分かれる
※改修を進めている区分を、足場・防音シートで囲っています。
今回の駐車場の改修工事は、1期・2期・3期の3工程に分けて、進めていきました。
施工面積が広いこともありますが、駐車場として機能させたまま、全面の改修工事を行うために、効率よく分割して工事を進める必要があったのです。
この段取りが、今回の工事において苦労した点の1つでもあります。
1期工事、2期工事では、それぞれ
- 足場組み、防音シートの施工
- 屋根の撤去(ここが以前の記事に取り上げたところです)
- 新しい鉄板屋根の設置
- 鉄骨の塗装
- 足場の解体
を行っています。そして3期工事では、一部を屋根なし駐車場にするための解体・撤去、および経年劣化して水はけが悪くなってしまったアスファルトの改修工事を行いました。
1期工事・2期工事について
先述しましたが、1期工事・2期工事と分割して、駐車場屋根の張り替え・塗装等を行っています。
写真は以前の記事でも取り上げましたが、屋根を外している最中の様子です。
そして上の写真が、古びた鉄板屋根を剥がして撤去した後の様子です。
その後、鉄骨を塗装し、鉄板屋根も新しいものに取り替えました。
かつては錆びて古びた感じがしていましたが、見違えるほどキレイになっています!
駐車場入り口のスロープのアスファルトを改修
この工程は、駐車場の改修工事全体における、3期工事にあたります。写真は、工事が入る前の駐車場の、入り口(スロープ)です。
スロープの勾配が急なので、車が通る時に「ガタン!」と大きな衝撃が発生してしまいます。
また、アスファルト表面も劣化しており、ヒビなどが目立ちました。
急勾配の調整を行うためには、スロープを少し入ったところの高さをなだらかに上げる必要があります。
それには、アスファルトの土台に土を足す必要があるため、元のアスファルトを一旦剥がして撤去しました。
新しいアスファルトが、キレイに敷き均されている様子です。
手作業による敷き均しには、レーキという道具が用いられています。
熱を持つアスファルトを、散水で冷やし固めつつ、ローラーを操作してしっかりと転圧している様子です。
改修工事完了後の、駐車場入り口の様子です。
見た目もキレイになりましたし、勾配がゆるやかになって車の進入がしやすくなりました。
駐車場屋根・鉄骨を撤去し、水はけの悪いアスファルトを改修
この工程も、駐車場全体の工事における3期工事にあたります。
カラーコーンで分割された改修前のアスファルトですが、経年劣化により、凹みが出てきて、雨が降る時に水たまりができてしまう箇所がいくつかあったそうです。
今回は、その水はけの悪さを改善するために、カラーコーンで仕切られているアスファルト(写真で見ると、カラーコーンの奥側)を改修することになりました。
改修前の、駐車場の様子です。この溝へ雨水などが流れるようにしていたそうなのですが、アスファルトが劣化し、凹み等が出てきた兼ね合いもあり、うまくこの側溝へは流れないようです。
あまり機能していないこの側溝は、アスファルトの撤去に伴い、埋めています。
その代わり、別の場所に新しい側溝を作りました。(後ほど、写真付きで説明します。)
鉄骨を倒し、ガスで切断して運び出し
写真は、スレート屋根を外して鉄骨だけになった部分を、重機を使って倒した後の写真です。
写真の段階では既に解体していますが、敷地の右隣には民家がありましたので、土埃等が飛散して飛んでいかないように、足場を組み立てて防音シートを張りました。
倒した鉄骨は、そのままの状態ではトラックに積み込めないので、ガス切断で積み込める大きさまで分断し、運び出しています。
劣化したアスファルトを重機で撤去
道路カッターでアスファルトの表面に切りこみを入れ(写真のカラーコーンのあたり)、それよりも右側のアスファルトをめくって撤去しました。
アスファルトは、一枚岩のように大きくめくれることもありますが、運び出しには不便なので、写真のようにある程度細かい大きさまで割りながら、撤去作業を進めていきました。
アスファルトに勾配をつけるための土台を作り、側溝を新設
アスファルトを撤去した後は、水はけが改善されたアスファルトにするための土台作りを行いました。
敷地内には、整地をするための砕石を運び込んでいます。そして、ちょうど道路カッターで真っすぐ切断された所には、これまで無かった側溝が新設されます。
今回のアスファルト改修工事では、側溝に雨水が自然に流れていくよう、ゆるやかな勾配をつけることが求められました。具体的には2パーセントの勾配(10m幅につき200mmの高低差)をつけています。
側溝は、あとフタを付けるだけの状態まで出来あがり、砕石でアスファルトの土台を作っている様子です。
土台が完成した後、アスファルトの舗装が行われました。
側溝の新設、アスファルトの舗装が完了した現場の様子です。
キレイな勾配でアスファルトを作り直した結果、雨水が溜まらない、キレイなアスファルトになりました!
新しいアスファルトに白線を引く
※白線引きがされている最中の様子です。
写真は、アスファルトの舗装が完了し、白線で区切って車止め(パーキングブロック)を設置した後の様子です。
元は屋根がついていた鉄骨を撤去し、駐車スペースを区切り直した結果、従来よりも多く車を停められるようにもなりました。
1期・2期・3期に分けて行われた大規模な駐車場の工事が完了
これで、1期・2期・3期と分割して着手した、広い駐車場の改修工事は完了です。
先述しましたが、駐車場が貸し出されている状態のままで、改修工事を進める必要がありました。
1期工事の該当区画に停められている車だけ、別の位置に駐車をお願いして、また2期工事の該当区画へ作業が移ったら、移動していただいた車を元の場所に戻していただき、今度は2期工事の該当区画に停められている場所の臨時駐車場所を確保したり……と、段取りには苦労しました。
また、現場は車通りや人通りの多いマンションの駐車場なので、工事を円滑に進めていくことはもちろんですが、工事区画内に部外者の侵入がないかなど、しっかりとチェックして、安全面にも最大限配慮しました。
工事の段取りをしっかり把握し、そして工事に関わる人全員で共有することを、徹底しております。
以上、
- 老朽した駐車場屋根の撤去
- 新しい鉄板屋根の設置
- 鉄骨の塗装
- 屋根付き駐車場の一部撤去・解体
- 劣化していたアスファルトの改修
など、一括で請合させていただいた工事の事例でした。
古びた印象のあった駐車場の見た目が、キレイに生まれ変わったのはもちろんですが、急勾配や水はけの改善、レイアウトの改善など、利便性もとてもアップしたと思います!
大阪市生野区の駐車場改修工事なら、阿川建設にお任せください。