工事の種類:解体工事
工事の地域:大阪市住吉区
建物の種類と構造:鉄筋コンクリート造3階建て
今回の記事は、以前公開した記事『もともと病院だった建物の解体工事を行った事例(前編) | 大阪市住吉区』の後編です。
屋上から3階部分の解体が前回までで終わったので、次は2階部分の解体から、工事の様子を紹介していきます。
大割機つきの重機を搬入し、2階以降の解体を効率よく進めていく
屋上や3階部分の解体は、小型の重機を上に上げて行いました(前編の内容です)。
これらの完了後、建物の高さが低くなり、地上からアームを伸ばして行う作業もやりやすくなります。
大きなカニばさみのような、大割機というアタッチメントのついた重機を、現場に搬入しました。この重機で、鉄筋入りの分厚いコンクリートの壁や床を断ち切るように、効率よく解体していきます。
外壁を残し、中身をくり抜いていくようなイメージで、コンクリートの壁・床を取り除いていきます。
3階を解体し終えたとはいえ、2階でも十分高さはあります。
コンクリートの破片が道路や、そこに通る電車の線路上に落ちでもしたら、大事故になりかねません。解体の順序を常に考え、崩落が起きないよう徹底しました。
2階部分を解体したコンクリートの破片で、1階部分が埋もれるくらいになっています。
重機の足場になっている必要分は残し、敷地の端のほうから、小型の重機で不要な破片を分別しながら搬出していきました。
分別しているのは、コンクリートの中に入っている鉄筋や、タイル、その他のゴミ類です。
解体作業が進み、2階の床はおおむね取り除かれた状態です。
残っている建物の構造を活用しながら、搬出や解体を進める
前面の道路から、病院の中庭へ車が入るための進入口。
堆積した破片の搬出が進み、進入口から搬出用のトラックが入るようになりました。
荷台に立つ作業員は、ガラのなかに他の種類の廃棄物が混じっていないかどうか、目視でしっかり確認しています。
先ほど、トラックを停めていた写真の時より、さらに解体が進み、開口部が広くなりました。以降、より大きな重機も搬入することができます。
根本が残った太いコンクリートの柱から、足場にむけて控え(写真に写っている斜めの棒)をとり、足場の安定性を高めます。
その後も、残りの外壁の解体・積もったコンクリート破片の搬出を、どんどん進めていきます。
ほぼ、地面と同じ高さまでコンクリートの破片が搬出された状態です。
建物の高さが低くなるごとに、足場・防音シートの高さも下げており、この工程ではすでに建物1階ぶんの高さまで下がっています。
砂塵やコンクリートの破片の飛散を防ぐためのシートを、適宜下げていくのは、強風のあおりを受けないようにするためです。
隣地のコンクリートブロックに注意しながら、地中梁を撤去
建物部分の解体が終わったら、地中梁を撤去していきます。
鉄骨コンクリート造・3階建ての建物の基礎は、やはり大きく厚く頑丈なので、アイオンブレーカーで破砕しながら撤去しました。
地中梁の撤去にあたり、特に注意が必要だったのは、隣地のコンクリートブロック塀。
近くで深い穴を掘ると、土が穴の中に流れていき、その力に引っ張られてコンクリートブロック塀が内側に倒れたり傾いたりするリスクがあります。
そのため、基礎を取り出したら周辺の土をなるべく早く埋め戻し、穴がぽっかり空いている状態が長引かないように配慮しました。
地中梁の解体・撤去がおおむね終わった状態です。足場・防音シートも片付けています。
つづく整地作業にむけ、地中梁の破片を現場からすべて搬出しました。
杭抜き・全体の整地をして、3階建ての病院の解体工事完了
整地の前に、トラッククレーンが現場に入ってきました。
次の土地活用では不要な、既存杭を抜くための作業車です。
重機の近くに寝かしてあるのが、杭抜きが完了した4本の杭です。長さは約12mでした。
最後に敷地全体の整地をして、今回の鉄骨コンクリート造3階建て・病院の解体工事は完了しました。なかなか大がかりな工事でした。
徹底した安全確認の甲斐あり、今回も無事故で工事を終えることができ、よかったです。
大阪市住吉区の鉄骨造・3階建ての解体工事なら、株式会社『阿川建設』にお任せください。