工事の種類:基礎工事(コンクリート打設~埋め戻し)
工事の地域:東大阪市(高井田中)
建物の種類:S造(鉄骨造)
建物の構造:S造2階建
施工面積:307㎡
掘削工事の後のコンクリート打設~埋め戻しの流れ
今回取り上げるのは、S造2階建の基礎を作るための掘削工事の続きの工程にあたる、基礎工事のコンクリート打設~埋め戻しに関する事例です。
写真のように型枠を組んだ後は、大まかに分けてコンクリートの打設、型枠の解体、掘削したところの土の埋め戻しの工程があります。
では、具体的にどのように工程が進んでいくのか、写真を使って説明したいと思います。
コンクリートの締固め・気泡の除去のためバイブレータを使用
1人がミキサー車からコンクリートが送られてくるゴム管を押さえています。
そして、もう1人が流し込まれている液体のコンクリートの中に、バイブレータを差し込んでいます。
バイブレータは、運搬や流し込みの段階で、コンクリートに混入してしまった気泡を浮き上がらせ、コンクリートの密度を高めるために使用されています。
気泡が残った状態だと、コンクリートの耐久性が弱くなり、コンクリートが割れやすくなってしまう可能性があります。
また、バイブレータの使用は、打設するコンクリートを振動によって締固めることが目的でもあります。
実際にコンクリート打設を行う作業員の他に、2名が作業箇所の近くについています。
この2名は”型枠の通り”を見ています。
型枠の中に液体のコンクリートを流し込むと、型枠を内側から外側に拡がろうとする力が働きます。
型枠が内側から押されて傾いてしまうと、真っすぐきれいにコンクリートを打設することができないので、その作業中、型枠に動きや傾きがないか確かめているのです。
側に置いてあるバケツ(作業員の足元)には体や衣服についてしまったコンクリートを洗い取るための水が入っており、コンクリート打設中に型枠や鉄筋が液体のコンクリートで汚れたら、固まってこびりついてしまう前に洗い落します。
コンクリート打設後は、不純物が混じらないようにビニールシートで養生
コンクリートを打設した後は、不純物がコンクリート内に混入しないよう、ビニールシートを被せて養生します。
工事期間中は天候が崩れがちで、雨や雪が時折ちらついていたため、入りこむ隙間が無いように、ぴっちりと覆っています。
なぜなら、雨や雪などの水分がコンクリート内に混入すると、コンクリートの品質に悪影響(耐久度の低下など)を及ぼすからです。
ちなみに、不純物の混入を防ぐことはもちろんですが、コンクリートの養生には、以下のような意味合いもあります。
- 養生シート内部で適切な温度と湿度を保ち、コンクリートの硬化を促進する
- コンクリートが硬化するまでの間、過度の衝撃・荷重からコンクリートを守る
- 雨や雪などの悪天候だけではなく、夏場の強い日光、冬場の霜を遮り、コンクリートの露出面を保護する
ビニールシートを被せた後は、風で飛んでしまわないように、シートの外周を釘で止めています。
養生期間の後、コンクリートを傷つけないよう気をつけて型枠を解体
コンクリートの養生期間が経過したら、養生のビニールシートを外し、型枠の解体を行います。
型枠は1枚1枚、釘で繋がっているところを手作業で取り外していきます。
コンクリートと密着している型枠は、バールを使って剥がしていくのですが、この際、コンクリートの表面を傷つけてしまわないように、注意を払っています。
掘った土を重機で埋め戻し
最後は、地中梁を作るために掘った土を埋め戻していく工程です。
掘削工事の際に用いた重機(40VX、SH120)を再度動かして、コンクリートのマスの中と、基礎の外周の土を埋め戻します。
重機が入れるような順番で、手前から埋め戻していきます。
埋め戻し作業の進行の写真です。
1マスごとに、仮置き場から運んできた土を入れ、埋めていきます。
転圧作業が終わっていない柔らかい地面には鉄板をしいています。
柔らかい土の上を重機で進むと、土に重機が沈みこんで、移動しづらくなるので、それを防ぐための工夫です。
ちなみに、基礎の上に乗っている木の板は、露出している鉄筋の中に、土が入らないようにする養生目的です。
埋め戻しの仕上げは、スコップやレ―キなどを使って手作業で行います。
写真に写っているカメラの三脚のような台の上に、掘削時にも使用するオートレベルを置いて、埋め戻した地面が水平かどうかや高さを測定しました。
コンクリートから約10cmの高さで、土が水平になるように調整すれば埋め戻しの完了です。
基礎工事の工程で阿川建設が気をつけているポイント
※型枠組み立て工事中
型枠の組み立て工事からコンクリートの打設、型枠の解体から地面の埋め戻し、ここまでの基礎工事の一連の流れで、阿川建設が特に気をつけたのは、高低差のある場所での安全確認です。
地中の基礎工事は、当然といえば当然ですが地面を掘削して行うため、かなりの高低差があります。
今回の現場でも、 地表の基準点から1m50cm以上の落差がありました。
そのため、特にコンクリートの打設時など、型枠をまたいで作業を行う際は、つまづき・転倒がないように、しっかり意識しながら工事を進めていきます。
また、埋め戻しの際には、重機が稼働していますので、重機の転回範囲内に立ち入るなどの、不安全行動をしないようにしています。
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