工事の種類:解体工事

工事の地域:大阪市西成区

建物の種類:木造2階建て建屋

 

施工面積: 200㎡

 

大阪市西成区にて、築60年程の木造建屋(元旅館)の解体工事を行いました。

 

【注意点】建物が所々風化しており、隣家ともつながっていた

今回の物件は、築年数が60年程と長く、かなり風化しており場所によっては朽ちかけていました。

 

また、しばらく人が住んでいなかったようで、ほこりも多く滞留しており、解体の順序にはかなり気を付けて作業を進めました。

 

【作業のポイント】作業の安全性を考慮し、解体を進めた

注意点として、建物が所々朽ちているということもあり、床や屋根の陥没等が起こる可能性が高く、作業も危険を伴うものでした。

 

なので、建物の解体を2段階に分けて行うことで、倒壊の可能性を無くし、手作業の安全性を高めることができました。

 

また、今回の作業現場は歩行者が多く通る場所でしたので、粉塵が外に舞ってしまうことには細心の注意を払って作業する必要がありました。

 

その為、ハイウォッシャーで水をまきながら、解体作業を進めていきました。

 

今回の解体作業全体の流れ

では、今回の作業について順を追って紹介いたします。

 

1.隣家との縁切りと足場組み

足場組み

まず初めに、足場を組みたいところなのですが、一部隣家と密着していたので、縁切りを行いました。

 

縁切りを行った場所は、雨水などが入り込む可能性がありましたので、ブルーシートを使って蓋をします。

 

その後、足場を組んでいくのですが、先程少し触れたように今回の現場周りは歩行者が多いこともあり、粉塵が舞う恐れがありました。

 

粉塵が多く舞ってしまうと、近隣の方に迷惑がかかるので、普段よりも高く足場を組み、出来るだけ外に粉塵が舞わないような工夫をしました。

 

2.屋根材(瓦)を手作業で半分撤去

瓦撤去

次に屋根材の撤去と搬出を行っていきます。

 

普段であれば全て撤去してしまうのですが、今回半分に留めておいたことには以下の理由があります。

 

  • 歩行者が多かったこと
  • 屋根板が所々腐っており、陥没の恐れがあったこと

 

 

屋根材は周囲の安全が確保できていれば、直接搬出用トラックに落とすような形で積み込んでいくのですが、今回は歩行者が多いことからそのやり方は避けた方がいいと判断しました。

 

なので、屋根材を半分だけ撤去し、撤去した部分を重機で解体することで、防塵用に高く組んだ足場内に安全な作業スペースを確保するという計画を立てました。

 

また、屋根材も朽ちている部分がいくつかあり、作業中に陥没する恐れがあったため、解体の工程を2段階に分け、より安全性の高い作業を心掛けました。

 

3.重機を使って、屋根材を撤去した部分を慎重に解体していく

重機で解体1

ここからは重機を使っての解体(1段階目)を進めていきます。

 

2段階に作業を分けているので、まずは屋根材を撤去した部分まで解体を進めます。

 

無理に作業を進めると隣家と密接している部分が倒れてしまったり、崩れてしまう可能性もあったため、まず初めに、隣家に密接している部分から解体していくことにしました。

 

部屋内部にはかなりの量のほこりが溜まっていたので、ハイウォッシャーでほこりが舞わないよう湿潤しながら作業を進めていきます。
手作業で屋根瓦撤去

ある程度解体が終わったところで手作業に切り替え、屋根材の撤去をしました。

 

屋根材の撤去が終わればまた、重機での作業に切り替えて解体を進めます。
建屋解体完了

建屋部分の解体が終了しました。

 

風化したり、朽ちてしまっている部分をあらかじめしっかり把握しておき、倒壊することが無いように慎重に作業を進めました。

アタッチメントは「フォーク」で出来る限り静音の解体を心掛ける

 

この際、重機のアタッチメントはフォークというものを使用しています。

 

フォークは解体箇所を挟み込んで解体していくアタッチメントで、薄いコンクリート壁や木造建築物の解体を行う際に使います。

 

音も油圧ブレーカー等に比べ比較的小さいことから、住宅街での解体に適しています。

 

4.重機を追加投入し、土間・基礎の部分を解体

重機追加_土間・基礎の解体

建屋部分の解体と解体資材の搬出が終わったら、建屋の床部分に当たる土間と、建屋を支えていた基礎の部分を解体していきます。

 

今回の物件は、築年数が60年以上ということもあり、最近の建物に見られる鉄筋コンクリート基礎ではなく、レンガと延石(のべいし)で作られていました。

 

細かな作業は追加投入した小型の重機で行い、解体に使用した大型の重機はアタッチメントを取り換え、スケルトンバケットを使用して解体と積み込みを行います。

 

スケルトンバケットとは網目状になっているバケットのことです。

 

レンガと土、その他延石などを分別しながら積み込みを行っていくことが可能となります。

 

基礎部分の解体が終わったら、埋め戻しを行い、解体作業は終了です。

 

5.整地と次の作業のために足場を組んで全ての作業が完了

整地後

解体が終わりましたら、柔らかくなっている土を重機で踏み均して整地します。

以後の工事のため、粉塵が舞わないようにするためなど、その目的は多岐にわたります。

 

後日、壁修繕工事が控えていた

整地をしたら、次は足場を組みます。

今回は、隣家との縁切りおよび雨養生をしています。

 

そのまま放置するわけにはいかないので、後日、別業者による壁修繕工事が行われる予定となっていました。

 

なので、すぐに工事に取り掛かれるように、しっかりと足場を組んでから撤収致しました。

今回の様に、後日別業者様による工事が控えている場合には、あらかじめ足場を組んでおく場合があります。

 

安全面により配慮した工事内容に

今回何よりも大切にしたことは「作業の安全性」です。

 

作業の速さも大事ですが、安全性に配慮して計画を立てておかなければ、不慮の事故等に繋がる恐れがあります。

 

そして、今回解体した物件は一部朽ちていたこともあったので、通常に比べて事故につながる可能性が高かった為、細心の注意を払いながら作業にあたりました。

 

やはり、人がしばらく住んでおらず、誰もメンテナンスをすることがなければ、建物が朽ちていくのも早いです。

 

解体をきっかけに進むこともありますので、なかなか手放せない空き家をお持ちの方は、是非一度阿川建設まで御相談下さい。

 

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