工事の種類:造成工事
工事の地域:大阪府柏原市
施工面積:約1000㎡
大阪府柏原市、とある山の一角にある広大な空き地(約1000㎡)の造成工事を行いました。
約1000㎡もの空き地を整える理由は、これからこの敷地内に、大きな養護施設が建設される予定があるためです。
朽ちてそのままになった木々を片付けたり、荒れた斜面を整えたり、U字溝やコンクリート擁壁を施工したりして、今後すぐに建物の基礎工事に入れる状態にまで持っていくことが、今回の工事の到達点です。
敷地に残っている、折れて朽ちた木などを分別・撤去
こちら、造成工事が始まったばかりの現場の様子です。
現場は長らく空き地だったため、地面に落ちた後にそのままになっていた木など、片付けなくてはいけない不要物が多くありました。(写真左側)
土地全体を整えていくにあたって、障害物があってはもちろん作業の妨げになるので、まずはそれらの分別・撤去を優先して行いました。
こちらの一角では、大きな石がいくつか転がっているのが確認されます。
上の写真に写っている範囲には、後にU字溝を施工したり、全体的に高台になっている地面をうまく均して斜面にする作業が入ってきます。
施工範囲をほぼ囲むようなイメージで、施設用の排水溝(U字溝)を施工
元は長く用途のない空き地でしたから、敷地内には排水溝は通っていません。
しかし今後は養護施設が建ちますから、そこで出た水を道路脇のメインの排水溝へ流すための、新しい通り道を作ることが必須となります。
そのため造成工事の施工範囲を、ほぼぐるっと囲むようなイメージで、U字溝を新設しました。
上の写真の状況はU字溝工事の、第1段階といったところです。明らかに掘り下げられている部分、ここをずっとU字溝が通っていきます。
道路に面した場所で、U字溝設置の作業中です。
上の写真でも見られるように、道路よりも高く未だ表面の整っていない地面にて、重機を動かす場面もありました。
重機がバランスを崩し道路側へ落ちてしまって、大事故を招くことが万が一にも無いよう、重機の操作には慎重を期し、運転者以外の作業員も周囲の安全確保に努めています。
U字溝を1つずつ繋げ、1本の通り道にしていきます。
当然と言えば当然なのですが、連結部分がずさんだと隙間ができて、そこからどんどん水が逃げていき、排水溝としての用を成さなくなってしまうので、セメントを用いて丁寧に連結させることを心がけました。
U字溝の施工がおおむね完了した現場の様子です。
勾配の高い所から低い所に向かって排水が通る、新しい道ができました。
敷地の入り口に、高さ1200~1800mmのコンクリート擁壁を新設
敷地の入り口に、高さ1200~1800mmのコンクリート擁壁を造ります。
このコンクリート擁壁には、養護施設に用事のある車や送迎バスが、スムーズに敷地内に進入できるように保護・誘導するなどの目的がありました。
コンクリートの流し込み、第1段階目が完了した様子です。
木の型枠を真っ直ぐ組み立てて、「壁」になる部分の施工に入ります。
一般的な住宅の立ち上がり部分の壁と比較して、厚みも高さもあるので、コンクリートを流し込んだときにかかる、外側への圧力が強いことが想定できます。
型枠が歪むことがないよう、控えを多めに取り、コンクリートを流し入れてもビクともしない状態まで固定しました。
木の型枠の中に、コンクリートを流し込みました。無事、木の型枠はしっかりと直立を続けています。
流し込んだコンクリートが完全に固まったら、型枠を外します。無事、綺麗な擁壁が完成していました。
今回の現場に限らず、コンクリート擁壁工事は固まったら修正がきかない”一発勝負”なので、非常に集中力を使います。
敷地全体の段差・凹凸を、綺麗な斜面に整える
工事の最初のほうの写真でも確認できるように、敷地全体は高台になっており、どこも高さがバラバラです。
真っ直ぐの木を「斜面の上から下」まで渡して目安にし、表面がガタガタの斜面を整えていきます。
重機のアームには、“法面(のりめん)バケット”というアタッチメントを取り付けいます。
作業の妨げになる木の根を適宜取り除きながら、その法面バケットを活用して、ガタガタの斜面を綺麗に均しました。
立地の都合上、重機は高台の上にしか置けないので、上から土を落としたり、重機自身が斜面を滑落することがないように、気を付けています。
形成し終わった斜面には、ぴっちりと養生用のシートを張って、表面が乱れないように保護します。
道路に面する斜面では、特に土の扱いに気を付けました。
言うまでもなく、土砂崩れのように下に土が流れると、道路が汚れて迷惑になりますし、交通事故にも繋がりかねないからです。
重たい車が踏んでも耐えられる、強度が高い排水溝および蓋を設置
車の進入口を通る排水溝は、今回の造成工事にあたって作り直しています。
これは、実際に養護施設ができた後、“送迎バスなど重量のある車が何度も排水溝の上を踏んでいくことを想定”すると、必要な工程でした。
作り直しをしない従来の排水溝では、重たい車の負荷に耐えられず、どこかのタイミングで排水溝が割れてしまうなど、トラブルの発生が考えられます。
排水溝そのものを新しく作り直した後、ボルト固定式のグルーチング(フタ)を取り付けました。
これで、20トンくらいの重みには耐えることができます。
整地中に地中から出てきたコンクリートを撤去するなどして、空き地の造成工事は完了
- U字溝の施工
- コンクリート擁壁の施工
- 斜面の形成
- 車の進入口の排水溝の工事
上の写真の段階では、まだ細かい部分の調整や片付けなどは済んでいないのですが、造成工事としてやるべきことは、これでおおむね完了しました。
敷地全体の整地中に、地中から基礎コンクリートのようなものが出てきたことは予想外でしたが、それらもきちんと分別・撤去しました。
広い空き地を有効活用する最初の一歩として、問題なく造成工事を完了させることができて良かったです!
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