工事の種類:解体工事
工事の地域:大阪府堺市
建物の種類:木造2階建て住宅 ※ガレージボックス(車庫)付き
施工面積:約80㎡

大阪府は堺市にて、2階建て木造住宅の解体工事を行いました。

今回行った解体工事の特徴は、コンクリート製のガレージボックス(車庫)があって、その上に住宅が建っていたこと、そして両隣の住宅の境界にあるコンクリート壁、およびブロック塀ときれいに切り離して整地する必要があることでした。

以下で、ガレージボックス付き木造2階建て住宅の工事の流れを、紹介していきます。

駐車スペースが無いため、ガレージボックスの一部を優先的に解体してスペースを確保する

解体開始時

上の写真でも分かるように、解体工事を行う木造住宅の手前には、車が通行できる道路があるものの、その幅はかなり狭いです。

車の行き違いは難しく、工事で使用するような大型車を駐車すると、近隣にお住まいの方々の通行に大きな支障が出てしまいます。

そのためまずは、ガレージボックスが住宅より手前に突き出ている部分を優先的に解体して、作業用のスペースを確保することにしました。

 

先に解体したい部分

優先して解体したのは、上の写真の赤丸で囲ってある辺りです。

ここのスペースを空けることで、現場に作業車を横付けしても、手前の道路の通行に著しく支障が出るという事態が避けられ、以降の工事が効率よく安全に進められることとなりました。

小型重機をレッカー車で敷地内に上げる

今回の解体工事は大まかに分けると、「木造住宅の解体工事」から「ガレージボックスおよび基礎コンクリートの解体工事」の順に進みます。

まずは昔ながらの住宅によく見られる和瓦を、落下することがないように慎重に手作業で撤去しました。

(現在、この近辺の住宅は新しく建て替えられている住宅が多いようですが、数十年前までは、今回解体した木造住宅と似たガレージボックス付きの木造住宅が多かったそうです。)

 

木造住宅部分の解体に進んでいる様子

屋根瓦の撤去後、木造住宅そのものの解体に移っていきます。

緑のネットの向こう側に小型の重機が見えますが、これを現場に入れるまでが大変でした。

 

まず、小型重機を載せられるスペースが空くまでの解体は、手作業で進めています。

築年数の割にきれいな状態の梁・柱で、造りはしっかりしていましたが、万が一にも倒壊することがないよう、順序立てて慎重に解体して、徐々にスペースを広げていきました。

 

重機が稼働可能なスペースを確保できたら、レッカー車で小型重機を吊り上げて、現場に搬入します。

施工面積が約80㎡と、もともと狭い都合もありますが、今回は住宅部分を解体し終えるまで、“ガレージボックスの天井のコンクリート部分が、重機の重さを支えている状態でなくてはならない”ため、できるだけ負荷がかからない小さい重機を、終始使用しています。

ガレージボックスの上から重機が転倒しないよう、操作には細心の注意をはらう

重機が慎重に稼働中

路面とガレージボックス上の高低差は、1mをゆうに超えます。

ここから万が一にも、重機が転がり落ちてしまったら、運転者はもちろん周辺を通りかかるかもしれない方の怪我、両隣の住宅の損傷など、どんな大きな被害があるか分かりません。

 

特にガレージボックスの辺りでは、どこから踏むところがなくなっているのか分かりづらいので、目視確認を丹念に行いながら、重機を動かすことを徹底しました。

 

また小型といえど、決して厚くはないガレージボックス天井のコンクリートを、重機が走ることには変わりありません。

ひどくたわんでいる箇所は無いか、散水の水が一箇所に溜まってコンクリートに負荷がかかっていないか、コンクリートが割れていないか等も、随時チェックしています。

粉塵対策を続けた状態で、残ったガレージボックスを解体していく

ガレージボックスの解体途中

無事に、ガレージボックスの上に建つ形の木造住宅を解体し終えたら、ガレージボックス・コンクリート土間・コンクリート壁などの解体を進めていきます。

両隣に建つ住宅の境界ブロック・コンクリート壁が低く、粉塵が入り込んでしまう可能性があったため、足場を片付けた後も、目の細かいメッシュシートで養生を続けました。

 

縁切り解体中

特に大変だったのは、両隣の敷地との境界をきれいに絶つことです。

住宅の切り離し解体工事を行う時のように、1~1.5mほどの間隔で先に「縁切り」をして、境界の壁の足元を油圧ブレーカではつります。

中に鉄筋が入っているものは、先に抜いておきます。

 

解体工事途中

  • 1~1.5mの幅で縁切りをする
  • 中に鉄筋が入っていれば抜く
  • 足先だけ先に油圧ブレーカで崩しておく

上記3つの工程を踏まえると、壁は無理なく敷地内側へ倒れて、両隣との境界面をきれいに絶つことができました。

 

これからコンクリート土間をはつるところ

ここまできてようやく、重機の稼働もしやすくなったかという所です。

写真に写っている、ガレージボックスのコンクリート土間も、解体工事の対象です。重機を使ってめくり、全撤去しました。

地面の締固め等の整地を行い、ガレージボックス付き木造住宅の解体工事は完了

整地中

コンクリート土間などの撤去完了後、解体工事は仕上げの工程に入ります。重機・手作業を併せた整地作業です。

 

解体工事完了

特には、通常の木造住宅工事の整地作業との違いは無く、”いつも通り”に地面を敷き均し締固めて、今回の解体工事の全工程は完了しました。

 

高低差があるガレージボックスの上で作業を行わなくてはならない、両隣の家との境界をきれいに分けなければいけない等、難しい所はありましたが、無事に工事を終えられたので良かったです。

 

大阪府堺市でガレージボックス付き木造住宅の解体工事を行うなら、阿川建設にお任せください。