工事の種類:解体工事
工事の地域:大阪府大東市
建物の種類:木造2階建て集合住宅
施工面積:約150㎡
大阪府大東市に建つ、木造2階建て集合住宅の解体工事を行いました。
今回解体する建物は、築年数が古めであるものの、柱や梁、壁などとてもしっかりしています。
造りがしっかりしていると、自立性が高いという点では安心なのですが、1つ1つのモノを崩していく作業に時間がかかるとも言えるます。
そのため、解体工事完了が遅れないよう、適切なタイミングでの重機の入れ替えや解体順序の工夫などで、常に作業の効率化を図りました。
以下では、今回の現場ならではの特徴、およびそれに起因した工事期間中の注意点を併せ、木造2階建て集合住宅解体工事の大まかな流れを、説明していきます。
解体する木造2階建て集合住宅は付近の学校の通学路に面する
上の写真は、既に丸太足場組み・防音シートはりを行い、屋根の和瓦が撤去完了され、解体工事が進み始めた現場の様子です。
ここで注目していただきたいのは、「写真手前に写っている道路」です。
この道路は普通の道路ではなく、付近にある学校の通学路になっていました。
そのため、学校に向かう朝8~9時くらいの時間帯、そして学校から帰ってくる夕方15~16時の時間帯は、特に子どもの通行が極めて多くなるという注意点がありました。
もちろん、どの時間帯においても、工事期間中は人通りに常に気を配る必要があるのですが、上記で示したような子どもたちの登下校の時間帯は特に、危険度が高いことを作業員一同理解し、安全確保の徹底に努めました。
(ちなみに解体工事の時期が、卒業式のシーズンをまたいでおり、保護者さんを含めた歩行者が特に多い1日もあったのです。)
木造集合住宅のちょうど正面一帯は空き地になっていて、解体工事を進めていくために必要な、最初のスペース確保には困りませんでした。
重機も作業用トラックも余裕を持って現場に入れることができたため、まずは近隣へ影響を与えにくい、建物の中心部から解体を進めていくことができました。
木造2階建て集合住宅の正面側は広い空き地であったとは言え、その他の部分はまた別の集合住宅や、一戸建てと隣接しています。
住宅街の中で解体工事を行う際はいつもですが、できるだけ近隣にお住まいの方にご迷惑がかからないよう、土埃などの飛散には十分気を付けていきます。
2階建て集合住宅の屋根に届く重機に入れ替え、解体作業を進めていく
引き続き、2階建て集合住宅の中心部の解体工事を、くりぬくように進めている様子です。
この段階では、まだ小回りが利いて狭いスペースでも転回させやすい、小型の重機を使用しています。
写真でもお分かりかと思いますが、この重機では屋根までアームが届かないので、まだ屋根はそのままです。
集合住宅中心部の解体が進み、重機の転回可能スペースが拡大したところで、先ほどまで活躍していたオレンジ色の小型重機と、写真に写っているひと周り大きいサイズの重機を入れ替えています。
単純に重機のパワーがアップしたので、以降の解体作業の効率が格段に良くなります。
入れ替えた重機の長いアームなら、2階建て集合住宅の屋根にも余裕を持って届かせられるので、このタイミングから残してあった屋根の解体も進めていきます。
可動域が広くなりましたが、そこに入っている重機のサイズも大きくなっているので、引き続き油断はせず、誤ってどこかに重機を接触させないように、作業範囲の周辺確認を怠ることはありませんでした。
粉塵などの飛散に最大限配慮しながら、集合住宅の右側(他の住宅側)の解体を進める
木造2階建て集合住宅の中心部分をおおむね解体し終わったら、建物の右側部分の解体を進めていきました。
今回解体している集合住宅の右側(※正面から見て)には、別の集合住宅やきれいな一戸建てなどが、いくつも建てられていました。
それらの建築物を重機等で傷つけないことは当然すぎる程に当然ですが、“ホコリができるだけたたないように”という配慮も欠かせません。
「養生のためのシートをしているから大丈夫」とは思わず、1つ1つの動きにおいて乱雑なことはせずに、細かな飛散物をできるだけ辺りに舞い散らせないよう、尽力しました。
解体工事という大掛かりな工事をしている以上、付近にお住まいの方へは、どうしても不便を感じさせてしまうこと、ストレスに感じさせてしまうことがあるだろうと、私たちは認識しています。
だからこそ、それらを最小限に抑える努力、できるだけご迷惑にならないための工夫をきちんと行います。数多くの工事現場に入りますが、この事に例外はありません。
集合住宅の左側(通学路側)の解体を慎重に進めて、建物部分の解体は完了
建物の中で最後に残ったのは、正面から見て左側の部分、すなわち先述した通学路に面する部分です。
登下校中の子どもに限らずとも歩行者・自転車の通行量が多く、また道幅が狭いという特徴もあったため、安全確認においては最も神経を集中させる工程だったと思います。
引き続き周囲への細かな飛散物を最小限に留められるように、そして万が一にも通学路へ落下物など無いように、念には念を入れて安全確認をしながら、集合住宅がすっかりなくなるまで、解体を進めていきました。
基礎コンクリートと看板を解体・撤去して整地を行い、今回の工事の全工程が完了
木造2階建て集合住宅の建物部分の解体が完了したら、地中にある基礎コンクリートの解体・撤去を進めていきます。
鉄筋が通っている部分もあったので、適切にコンクリートとの分別を行いました。
また、敷地内には看板があったため、基礎解体のタイミングで撤去しています。
看板根元のコンクリート土間をはつり、看板をそのまま重機で真上に引き上げて(ワイヤーによる支え有)、”地面から何らかの植物を引き抜くようなイメージ”で、運搬用の車まで移動させました。
基礎コンクリートの撤去後は、機械作業と手作業を併用した、敷地全体の整地作業を行います。
重機で締固めができない隣地との境界部分などは、手作業で丁寧に締固めて、解体跡地が綺麗に見えるように仕上げていきます。
現場が暗くなってきた都合上、全景は無いのですが、写真にある重機や三角コーン等を片付け、地表全体を整えたところで、今回の木造2階建て集合住宅の解体工事の全工程は完了です。
「通学路に面している」という、工事関係者にとってはおそれるべき条件があったものの、作業員一同安全確認を徹底したおかげで、無事に無事故で解体工事を完了することができました。
次の現場へも、安全確認・確保を第一に心がけて参ります。
大阪府大東市で木造2階建て集合住宅の解体工事を安全に行うなら、阿川建設にお任せください。