工種:解体工事

建物の種類:2階建て鉄骨造

施工面積:200㎡

大阪府K市にて、火災のあった喫茶店の解体工事を行いました。

注意点:鉄骨解体用ガス切断機の火が木材に燃え移らないように慎重に作業を進める

今回の解体作業の注意点は、鉄骨を切断するためのガス切断機の火が、木材に燃え移らないようにすることです。

作業時には、しっかりと散水して作業場全体を湿潤させ、丁寧に作業を進めました。

建物自体の取り扱いにも気を付けた

また、今回解体した建物は火災によって弱くなっている可能性があります。

そのため、解体の際には「この部分は解体しても建物に影響がないか」「倒壊の恐れはないか」を意識して慎重に解体していきました。

今回の解体作業内容と各工程におけるポイント

それでは、今回の解体工事の作業内容と各工程におけるポイントを紹介します。

【1】足場組み

作業前の足場を組んでいきます。

今回は、作業スペースをしっかりととれるほど敷地が広かったので、スムーズに足場組みを行うことができました。

【2】手作業で屋根の解体

続いて、屋根の解体です。

木材の部分は手作業で剥がすように解体し、鉄骨を露出させたら、鉄骨をガス切断機で切断します。

ポイント①:鉄骨の解体は常に湿潤しながら進める

ガス切断機は鉄骨を高熱で燃焼させて切断する工具なので、空気が乾燥した状態だと、散った火花が木材に燃え移る可能性があります。

そのため、適宜散水して湿潤しながら解体作業を進めました。

また、この時切断した鉄骨が滑り落ちないよう、気を付けて切断しています。

【3】重機で建屋を解体していく

屋根の解体が終わったら、重機での解体に移ります。

外壁の解体をする際、重機のアタッチメントはフォークを使いました。

ポイント②:外壁素材が混ざらないように気を付ける

今回、1階と2階で外壁の材質が違ったため、重機での解体と並行して、仕分け作業も行いました。

 

解体の経過です。

写真右下にて、作業員2名が壁材の仕分け作業を並行して行っています。

材料が混ざっていると、場合によっては処分の際に受け入れてもらえなくなってしまうので、仕分け作業は丁寧に行います。

ポイント③:解体順序にも気を付ける

今回解体を行った建物は、火災の影響で弱っている部分もあり、いつも通りの感覚で解体を進めると倒壊してしまう可能性も考えられました。

そのため、構造的に切断しても問題ない部分から2階→1階の順で解体し、鉄骨を切断していくという方法をとりました。

建屋部分の解体が完了しました。

ここから搬出と足場の解体を行い、基礎の解体に移ります。

【4】重機を追加投入し基礎の解体を進める

ここからは、作業スピードを高めるために、重機を追加投入して解体していきます。

青い重機にはバケットを取り付けて基礎を掘り起こし、黄色い重機には油圧ブレーカーを取り付け、掘り起こした基礎を細かく砕いていきました。

解体経過の写真です。

搬出も適宜行い、解体資材が過剰に溜まらないように作業を進めます。

 

築年数が長い建物だと、改正前の建築基準法に従って建設されている場合もあります。それによって基礎が少し変わった形状になっていることもあるのですが、今回は「地中梁」という現代の建築で使われる形状の基礎でした。

変わった点がなかったため基礎解体作業はスムーズに進めることが出来ました。

 

基礎の解体と搬出が完了しました。

【5】整地後、簡易の侵入防止柵を設置して作業完了

最後に重機で整地を行いました。

施主様の要望もあり、今回は簡易的な侵入防止柵を設置しています。

ポイント④:防止柵の設置

解体作業が終わった現場には、侵入防止柵を設置することがあります。

何故なら解体後は次の建物が建つまで、ただの広場になってしまうので、子供が遊んだりゴミを投棄したりする可能性があるからです。

仮に狭い場所でも、施主様が「どうしても設置してほしい」という場合や、現場担当者が「あった方が良い」と判断する場合には、簡易の侵入防止柵を設置します。

もちろんその場合は勝手に設置するのではなく、施主様の許可をいただいたうえでの設置となります。

「簡易防止柵は設置しておきたい」という方は、依頼時にお気軽にご相談ください。

まとめ:火災が起きた建物の取り扱いは慎重に!まずは建設業者への相談が吉

今回、火災によって一部が焼けてしまった喫茶店の解体工事を行いました。

柱や梁、床などが損傷していると、足を踏み入れただけで床が抜けてしまったり、少しの衝撃で建物が倒壊してしまう可能性もあります。

ですので、自己判断でどうにかしようとはせずに、まずは建設・解体業者に相談することをオススメします。

 

また、阿川建設では、扉や柱、植栽の一部など「この部分は残しておきたい」というご要望にも可能な限りお応えしております。

残すものや残し方によってはかなりの技量が必要で、業者によっては断られてしまうこともあります。

しかし、阿川建設では解体時に施主様立会いのもとで「何を残すのか」を相談しながら決めて解体を進めた事例もあります。

強い要望がある方は是非一度ご相談ください。

 

 

大阪府の解体工事なら阿川建設にお任せください!