工事の種類:解体工事
工事の地域:大阪府大阪市阿倍野区
建物の種類:S造3階建マンション
施工面積:約230㎡
大阪市阿倍野区にある、S造3階建てのマンションをロングアーム仕様の重機を稼働させ、解体しました。
まずはマンションの内装を解体・搬出し、足場を組む
マンションの解体にあたり、まずは各部屋にある畳を運び出しました。畳は畳だけで分別し、処分する必要があるためです。
マンションの全15部屋に敷いてあった畳を運び出すと、写真のように結構な量になりました。
その他、木やボードなど、マンションの内装すべてを人力で解体し、搬出しています。
そして、建物の周りに鉄骨で足場を組み、防音シートを張りました。
また、防音シートのすその部分の不安定さを補うため、万能板でも養生をしています。
ロングアーム仕様の重機を稼働させ、マンションの外壁から解体を開始
写真が、今回の解体工事現場で稼働したロングアーム仕様の重機です。
ロングアーム仕様の重機は、今回のマンションのように、3階建て以上の建物の解体でよく使用されます。
高い建物の解体を行う場合、下から大型クレーンで小型の重機を持ち上げて、建物の屋上に乗せ、上から下に向かって解体していくという方法もあります。
しかし、その方法をとるためには、建物自体が重機の重みに耐えきれるだけの、強固な造りをしていることが前提です。
今回のS造3階建てマンションの場合、築年数がかなり経過していたことと、柱や梁のみ鉄骨で、残りはコンクリートブロック造だったことがあり、重機を建物の上に乗せるのは、危険だと考えられました。
そのため、ロングアーム仕様の重機を稼働させ、マンションの外側から解体を進めていく方法を選んだのです。
3階建てマンションの屋上まで、ゆうに届く長いアームで、まずは建物の外壁(トタン)をめくるところから、解体工事を進めていきます。
ロングアームの先には、鉄骨カッターと呼ばれるアタッチメントが取り付けられています。
カニバサミのような形状をしたアタッチメントでトタンの外壁を挟み、めくるようにして撤去していきました。
コンクリートブロックで造られた外壁が、おおむね見えてきています。
重機の転回ができない狭い現場のため、手前から奥へ向かい解体を進めていく
今回の解体現場は間口が狭く、大きなロングアーム仕様の重機は転回できません。
そのため、解体はほぼ一方通行のようなイメージで、手前から奥に向かって進めていきました。
2階の床、3階の床、3階の天井(屋上)、3階の外壁の順に解体して、建物の中身を真っすぐくり抜くように、重機を進めていきます。
しっかりと自立している2階以下の外壁は、まだそのままです。
ロングアーム仕様の重機が、建物の奥に向かい進んでいる様子です。
マンションの3階の外壁を解体したら、ひと回り小さい重機と交代
マンションの3階の外壁を解体し終えたら、通常の一戸建ての解体工事で使われるような重機でも、アームが届くようになるので、ロングアーム仕様の重機と交代して、さらに解体を進めていきます。
ひと回り小さな重機でも、やはり転回はしづらいため、不用意に外壁などにぶつけることがないよう、細心の注意を払いました。
ちなみに写真は、重機のアタッチメントを交換している時の様子を撮影したものです。
普段の写真では分かりにくいかもしれませんが、こうして立っている人間と比較してみると、アタッチメントはかなり大きな物であることがお分かりいただけるかと思います。
これらのアタッチメントは手作業で交換しますので、指詰めなどの事故が起こらないよう、交換作業は常に声をかけあい、安全を確保しながら進めていきます。
マンション1階の外壁・鉄骨の柱と梁を解体し、基礎解体に入る
マンション2階の外壁がなくなり、残すところは1階の外壁のみとなりました。
さらに、1階外壁の解体も進んだ様子です。
鉄骨の柱と梁だけが、残った状態です。足場や防音シートは、建物の縮小に伴い、徐々に撤去しています。
重機を3台稼働させ、マンションの基礎を解体・撤去
マンションの建物部分を全て解体し終えたら、マンションの基礎解体に進みます。
写真の重機のアームの先に取り付けてあるのは、パクラーというアタッチメントです。
パクラーで大きなコンクリートの塊を噛みつぶし、細かくしていきました。
- 油圧ブレーカーで割った地中梁を、バケットで起こす
- パクラーでコンクリートの塊を細かくして、中の鉄筋を分別
- 細かくなったコンクリートをバケットでダンプに積み込み、搬出
上記のような流れで、基礎解体工事は進んでいきました。
掘り起こした土の埋め戻し・敷き均しをしてマンションの解体工事完了
基礎コンクリートを全て撤去し、掘り起こした地面の埋め戻し・敷き均しをして、今回のマンション解体工事は完了です。
今回の解体工事の1番のポイントは、やはりロングアーム仕様の重機を稼働させたことです。
安全面を考慮して、ロングアーム仕様の重機を使った解体を決めたことは先述しましたが、ロングアーム仕様の重機を稼働させると、工期が短くなるという利点もあります。
建物の屋上に重機を置いて、上からだんだんと小さくしていくより、長いアームで1階から3階まで一気に解体できる方が、解体スピードはかなり早いです。
もちろん、どんな重機を使用して解体工事を進めていくのかは、現場や建物の状況によって、最適な方法を選びます。
今回はロングアーム仕様の重機を使用できる現場だったので、安全にスピードアップを図ることができました!
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