工事の種類:解体工事
工事の地域:大阪府堺市
建物の種類:木造2階建て住宅(敷地内に組積造の倉庫あり)
施工面積:約120㎡
大阪府堺市の住宅街にある、築年数は不明ですが見たところかなり古い木造の家の解体工事を行いました。
木造の家は”住んでいた人が出ていってそのまま”と言ってもいいくらいに、大量の残置物(家具や家電など)が残っていました。
また、お庭には植栽があり、既に水はほぼ抜かれている池(雨水が多少溜まっていました)の周りには、たくさんの庭石が置かれている状態です。
着手前は「こうした敷地内の残置物をいかにスムーズに片付けるかということも、課題になりそうな解体工事だな」と感じました。
以下では、木造2階建て住宅の残置物の片付けおよび、解体工事の流れを紹介していきます。
隣の家との距離が近いため、足場の組み立てが難しかった
解体する木造の家は、隣の家との距離がとても近く、カーポートの屋根に対して外壁がスレスレの状態でした。
そのため組み立て途中の丸太を、隣の家のカーポートにぶつけることがないよう細心の注意を払いました。
解体する家の2階の窓辺から、丸太足場をしっかりと自立させるための控えをとっています。
丸太足場を組み終えたら、施工範囲を囲うようにしっかりと防音シートを張ります。
防音シートを張ることで、解体工事時に発生する粉じんの飛散を抑えることができますが、さらに目には見えないようなレベルのホコリが、隣の家の車に付着することがないように、ご了解を得て車にビニール養生を行いました。
解体する家の屋根およびカーポートの屋根を撤去
解体する家の屋根瓦を、1枚1枚手作業で撤去していきます。
古い家である都合上、屋根の上には大量の土埃が堆積していたので、飛散に気を付けながら作業を進めました。
屋根の勾配はさほど急ではありませんでしたが、万が一にも転倒事故・落下事故がないように、各作業員は常に周囲の安全を確保しています。
機械(重機)解体工事に入る前に、カーポートの屋根も手作業で撤去しています。
重機を使った解体工事を進める前に、家の中の残置物の片付けを完了させる
先述したように、解体する家の中には大量の残置物が残っていました。
残置物ごと機械解体を進めていくことはできないので、まずはこの残置物の片付けから進めていく必要があります。
何か分からないような細々した雑貨類を始め、家具・家電などありとあらゆる残置物があり、これらを分類しながら撤去していくことは骨の折れる作業でした。
上の写真の右側では、大きなタンスもそのままになっていることが確認できます。
家の中に雑多に残された物をあらかた片付けてから、ようやく重機を導入した解体工事に進むことができました。
重機を併用した解体工事を進めていく
まずは重機がおさまるスペースを優先して作ってから、解体工事をどんどん進めていきます。
家は1棟ですが、左側と右側で構造(間取り)がざっくりと分かれているため、まずは右側の解体を完了させることを目標にしました。
重機の転回スペースは決して広くはないので、丸太足場・防音シートに接触しないよう、細心の注意を払っています。
家の右側の解体工事が、完了まで差しかかっている様子です。
この段階までには、解体により出た廃棄物(木材が主)の搬出も随時行っています。
また、不要と判断された防音シートも、少しずつ取り外していきました。
写真が逆光になっていて分かりづらいかもしれませんが、木造の家の左側の解体工事を進めている様子です。
特に解体が極めて困難だという箇所は無かったのですが、やはり古い家ですので、崩れ落ちそうな所が無いか確認したり、粉じんを出来るだけ舞い散らせないように工夫をしながら、作業を進めていきました。
解体する組積造の倉庫の中にも、大量の残置物
敷地内にはちょっとした倉庫があり、この倉庫も解体工事の対象でした。
倉庫の中にも、家の中と同様に大量の残置物が残されています。
そのため、まずは建具の取り外し、および倉庫に収納されている物の撤去を行いました。
残置物の撤去後、倉庫の解体工事を進めている様子です。
倉庫は、”組積(そせき)造”でした。ちょうど大人の目線の高さくらいまでは、コンクリートブロックを積み上げた形で造られており、それよりも上部(屋根含む)は木で出来ています。
倉庫の屋根は、すぐ裏の家の敷地に少し入りこんでいるので、誤って隣の敷地側に解体で出る廃棄物を落とさないよう、十分気を付けました。
地中の束石、植栽、コンクリート土間を撤去
建物の解体完了後は、現代的な住宅で一般的な地中コンクリート基礎と同じ役割として、昔ながらの古い住宅に使われていることが多い、地中の束石(つかいし)の掘り起こし作業を行いました。
束石はさほど大きなサイズではないので、その場で砕くことはせずに、そのまま作業車の荷台に積んで運び出します。
この段階で、敷地内に大量に植えられていた植木も撤去しました。
解体を行った家は、右側と左側でざっくりと構造が分かれていることを、先ほど述べました。
その左側の部分にのみ、コンクリート土間が敷かれており、これらもすべて解体・撤去しています。
コンクリートに厚みがあれば、油圧ブレーカ―などで砕きながら撤去を進める必要があるのですが、今回のコンクリート土間は厚みが約100mmとそこまで強固なものではなく、重機で起こすだけでいい塩梅に細かくすることができました。
ブロック塀の撤去と整地を行い、古い家の解体工事完了
いよいよ、仕上げの工程です。
古い家を囲んでいたブロック塀も、今回の工事では解体の対象だったので、敷地内側にゆっくりと倒すことを徹底して、撤去しました。
機械作業・手作業を併用する地面の敷き均しと締固め工程に入る前に、家の外の残置物を撤去しました。
池の周りに置かれていた庭石や、おそらく解体した家が建つさらに昔の建物の名残と見られるレンガなどが、大量にありました。
お庭に残った残置物の撤去が完了したところで、重機を入れた仕上げの整地工程に入りました。
2台の重機で役割分担をし、効率よく進めていきます。
地面全体を綺麗に締固め終えたら、今回の2階建て木造住宅(および組積造の倉庫)の解体工事は完了です。
残置物の片付けに苦労し、古い家なので倒壊の危険がないよう一層配慮する必要はありましたが、特に問題はなく安全・スムーズに解体工事を完了させることができたので、ひと安心です。
解体工事を行う家の手前の道路は人通り・車通りが比較的多かったため、周囲の安全確認も怠りなく行いました。
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