工事の種類:解体工事
工事の地域:大阪市東住吉区
建物の種類:2階建て軽量鉄骨造集合住宅
施工面積:約390㎡

大阪市東住吉区に建つ、2階建て軽量鉄骨造集合住宅の解体工事を行いました。

ほぼ同じ間取りの部屋が1階に6つ・2階に6つ、計12つあります。

今回、解体工事を行う軽量鉄骨造集合住宅の周辺の道路は広く、作業車の搬入が比較的容易でした。

さらに、足場を組みにくいほどに隣接した住宅もないため、解体工事を行う状況としては好条件です。

 

しかし、解体工事を進めやすいケースだからといって油断は禁物です。

住宅街の中で行う解体工事と同じように、作業員1人1人が安全に注意を払って、解体作業を進めていきました。

集合住宅の外壁(石膏ボード)から解体工事を進めていく

足場組み・防音シートの施工後

軽量鉄骨造建物の解体工事の基本である丸太足場を組み、防音シートをはり終えたら、早速解体作業に移りました。

 

外壁から解体工事を進めていく

集合住宅の1番外の部分、つまり外壁(石膏ボード)から解体をスタートさせている様子です。

外壁を剥がして現れたのは、ビニールのシートです。

もちろんこれは、今取り外したばかりの石膏ボードや、木材などとは別に処分をしなくていけません。

 

追々細かく分別は行いますが、効率よく解体工事を進めていくために、取り外す段階でなるべく他の種類の廃棄物とごちゃ混ぜにしないように、気を付けています。

特に手間がかかったのは、各部屋のお風呂(ユニットバス)の解体作業

解体工事進め中

先述したように、周囲のスペースに余裕がある立地条件などから、全体的には解体工事を手早く進めることができました。

ただし、もちろん手間がかかったところもあります。

 

一般的な住宅のお風呂の場合、浴槽があって、床タイルがあって、壁パネルが合って、洗面があって…というように、それぞれの設備が独立しています。

ただし、今回解体工事を行った集合住宅の各部屋のお風呂は、ユニットバスでした。

一般的なお風呂とユニットバスの違いは、ユニットバスの場合、各設備がひとまとめに組み上がった状態で、部屋に入っていることにあります。

簡単に言うと、その場で浴槽だけ取り外したり、洗面だけ取り外したりすることが困難だということです。

 

そのため解体のイメージとしては、お風呂を空間ごと建物から離してきて、お風呂だけの状態にしてから手を入れて、それぞれの設備をばらす感じとなります。

この手順の解体だと、一般的な住宅のお風呂の解体よりも手数が多く、その分どうしても時間がかかってしまうのです。

 

上記のように少し解体が面倒なユニットバスが、12部屋分あったので、なかなか根気のいる工程だったなと思い返しています。

鉄骨製の階段や廊下などは、足場の控えとして後の方に残す

レオパレスの解体工事終盤

集合住宅の解体は2階の部屋から1階の部屋、その部分を解体し終わったら、奥の2階の部屋から1階の部屋…という様に、順々に進めていきます。

途中、先述したユニットバスの分離・解体など、手間がかかる部分はありましたが、その部分以外の解体作業は、特に難しいところはなく進めることができました。

 

鉄骨でできた集合住宅の共用部分(廊下・階段)は、錆びなどの経年劣化がほとんどなく、頑丈な状態でした。

そのため、丸太足場をよりしっかり支えるための”控え”をとることに、役立てています。

控えをとる場所が建物の外壁しかない場合、建物の中身をすべてくりぬくように解体して、1番最後に外壁を解体する流れになるのですが、今回は外壁とは別にしっかりした支えがあるため、その流れで解体する必要はありませんでした。

頑丈な基礎コンクリートを油圧ブレーカで砕く際は、破片が飛び散らないように注意する

基礎コンクリート解体中

建物部分の解体工事が完了したら、「今回の現場においては、もう粉じんが発生する状態にはならないだろう」と判断したため、丸太足場と防音シートをキレイに撤去しています。

そして、地面に埋まっている基礎コンクリートの掘り起こし・撤去工程に入りました。

基礎コンクリートは、上の写真のようにかなり頑丈な造りになっていました。中には、鉄筋もしっかり入っています。

 

大きなコンクリートの塊は、トラックへの積み込み・運び出しがしやすいように、油圧ブレーカというアタッチメントを取り付けた重機を使って、細かく砕く必要がありました。

大きなコンクリートの塊を油圧ブレーカで砕く際、ブレーカを入れる角度に気を付けないと、コンクリートに強い負荷がかかって、砕かれた破片が想定以上に遠くまで飛んでいく危険性があります。

いくら隣接している住宅がないとはいえ、想定外の距離までコンクリートの破片が飛んでいくことは絶対に避けなくてはいけません。

そのため作業員は油圧ブレーカを当てる角度をよく見て、コンクリートの破片が飛び散らないように注意しました。

 

基礎コンクリート解体終盤

基礎コンクリートの解体・撤去にあたって稼働した重機は全部で3台。

その内訳は、写真に写っているオレンジ色の重機を含めた、コンクリートの破片を集めてトラックに積み込む役割の小型重機が2台、解体工事の開始時から稼働している大型重機が1台です。

基礎コンクリートの解体・撤去における大型重機の役割は、先述した大きく頑丈なコンクリートの塊を、スムーズかつ安全に砕いていくことです。

上記のように重機によって作業をしっかり分担して、効率よく基礎コンクリートの撤去を進めました。

 

整地完了後

基礎コンクリートの解体・撤去完了後、施工面積全体の整地を行ったら、2階建て軽量鉄骨造集合住宅の解体工事は完了です。

約390㎡と広い施工面積でしたが、手早く解体を終わらせられたと思います。

大きな基礎コンクリートが飛び散らないよう、安全に砕くことには特に神経を使いましたが、無事何の問題もなく撤去完了まで至っています。

解体工事すべてにおいて、安全第一かつ迅速に整地まで完了させることが前提ですが、今回は特にそれがうまくいったケースではないかと思われます。

 

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