「側溝」(そっこう)は、雨水を排水するために必要な溝で、道路の冠水や浸水を防ぐ重要な土木インフラの1つです。

側溝の深さは、専門知識を持った人が所定の計算を元に計算する必要があり、今回は側溝の計画高(側溝天・溝底天)のレベルを決める工程について解説します。

側溝の計画高は、以下の流れで決めていきます。

  1. 管底(水が流れるレベル)や隣地等(水が入るレベル)を調査
  2. 排水計画高をメモ書き
  3. 道路レベルを測量して側溝天を決定
  4. 道路計画高をメモ書き
  5. 側溝仕様を確認して図面に当てはめる
  6. 施工図を作成して現場に指示を出す

それぞれの工程について、順番に解説していきます。

1.管底(水が流れるレベル)や隣地等(水が入るレベル)を調査

2本以上の排水管が合流する桝(ます)を、建設・建築用語では「会所」(かいしょ)といいます。

水は高い所から低い所へと流れます。
つまり新しく作る側溝の底が、この会所の底より高くなければ水は流れません。

ここでは会所桝の深さを測り、「側溝はこれより深くできない」という下限を実測することが目的です。

マンホールのようになっているこの会所の大きさはさまざまで、上の画像のように正方形に近い小さな会所桝もよくあります。

写真のように、会所桝にメジャーを入れて深さを測っていきます。

1番底は「管底」(かんてい)といい、この深さが側溝を造る際の低さの下限となります。

2.排水計画高をメモ書き

先ほど会所桝の管底を測ったので、その数字をメモ書きしました。

側溝にどのような流れ・勾配で坂道をつければ水がスムーズに流れるのかという具体的な数値は、この数値が計算の基準となります。

3.道路レベルを測量して側溝天を決定

 

次に、道路のレベルを測定します。側溝は深さだけでなくフタ(天端)の高さを決める必要があり、道路表面の高さと揃える必要があります。

道路の表面の高さは測量器を使って1ミリ単位で凹凸を読み取り、どこに側溝のフタを合わせれば車も人も通りやすく、雨水も綺麗に排水できるかを計画していきます。

4.側溝仕様を確認して図面に当てはめる

 

写真は断面図で、側溝をスパッと輪切りにした図です。

コンクリートやフタの厚み、水路の深さなどが記されています。

前の工程で側溝の深さや天端の高さまでを測量しましたので、その数字を図面に当てはめて、今回造る側溝が物理的に矛盾なく収まるか確認しているところです。

側溝を図面通りに作ったら道路から飛び出てしまった…などの失敗が起きないよう、図面上で側溝を低くしたりそこのコンクリートの幅の厚みを調整したりします。

これは、実測値と構造の図面を照らし合わせて干渉の有無をチェックする施工前のとても大事なチェック工程です。

5.施工図を作成して現場に指示を出す

最後に、現場に指示を出すための施工図を作成します。
上から見た平面図に、測量に基づく各箇所の数値(レベル)を書き込んでいます。

職人さんはこの図面の数字を見て、地点の高さなどを確認しています。

現場監督の頭の中にある計画を職人さんが迷わず作業できる形に落とし込んだこの図形は、最も責任重大なアウトプットです。

万が一この図面が間違っていれば、工事をすべてやり直さなければなりません。

測量や図面を起こす作業は一見地味ですが、現場で職人さんが正確に作業を進めるために、そしてなにより正確に側溝を造るために、なくてはならない作業の1つです。

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