お取引のある工務店様からのご依頼で、2階建て住宅のRCと木造の切り離しおよび解体工事を請け負った事例です。
道路から見て右部分のRC造住宅は残す方ですが、住人の方が住まれている状態での作業となり、騒音や振動には十分気を付けなければなりません。
そのため重機の使用は最小限に抑え、できるだけ手作業で作業しました。
解体する建物は2階建ての住居で、元はRC造(鉄筋コンクリート)となっており、奥に木造2階建てを増築しています。
切り離したのはRC造部分だけで、木造部分は残す建物とつながっていないので切り離しはしていません。
木造部分は解体を行いました。
足場と養生を実施した後、木造2階建て部分の2階部分は手作業での解体が終わった状態です。
屋上のスラブを手作業で解体しているところです。
解体で出たガラも撤去していきます。
2階部分は手作業で解体しています。
RC部分の梁を解体している様子です。
手作業での解体は、画像のような「ハンドクラッシャー」を使います。
ハンドクラッシャーはクワガタのような金具で壁などを挟み、静かに解体ができる手作業用の機械です。
この足場は「ローリングタワー」といって、キャスターが付いた足場を移動させながら作業できるものです。
残す建物側の様子です。
RC造は躯体内に鉄筋が走っているので、きれいに切断します。
コンクリートも丁寧に撤去しています。
残す側の外壁を養生しているところです。
解体部分と接している面は、このように養生をして雨漏りを防ぎます。
ある程度手作業での解体が進んだので、手前から重機を入れて解体を進めます。
外壁を解体しているところです。
この部分は左側建物とのすき間が十分にあり、重機で作業を進めます。
外壁は上から順番に解体していきます。
2階部分の解体が終わり、1階の外壁を解体しているところです。
奥の木造部分がまだ残っているので、重機での解体を進めているところです。
上物の木造部分の解体が完了しました。
残す建物側の外壁に壁材が残っていますので、こちらもきれいに撤去していきます。
壁材の撤去が終わったところです。
貼りついた壁材は重機で撤去すると必要な部分まで傷んでしまうので、手作業で丁寧に撤去しました。
スラブや梁の鉄筋を切断したところです。
残す建物のギリギリまで機械で解体すると破壊しすぎるので、細心の注意を払わなければなりません。
廃材はそのまま廃棄できないので、きちんと分別しながら撤去していきます。
建物の基礎同士を連結する「地中梁」が露出している様子です。
片方の建物を残す今回のような解体では、地中梁も切り離し作業を行う必要があります。
どこまで解体するのかは、まず設計者に確認します。
確認が取れたら、地中梁の切り離し作業スタートです。
住宅の周りには、「犬走り」といって建物の周りを囲むように細長い通路があります。
隣地との境界部分にある、この犬走りを傷めないように解体を進めていきます。
基礎部分を解体していると、地下水が湧いてきました。
ポンプで水を抜きながら作業を進めていきます。
設計者が指定した位置で、地中梁の切り離しが完了しました。
地中梁は途中まで重機で解体しますが、破壊しすぎを防ぐため、最後は手作業にて慎重に作業します。
最後に整地して解体完了です。
RC造の住宅とつながっていた木造2階建てを切り離し、画像のように鉄筋や壁材なども綺麗に切断および撤去しています。
まとめ
人が住んでいる建物との切り離しと解体を行った事例です。
重機では騒音や振動が大きいので、ハンドクラッシャーを使い手作業で安全に作業を進めました。
残す建物との境目にある犬走りに気を付けたり、沸いてきた地下水をポンプで汲みだしたりといった点も今回の解体のポイントです。
また敷地前の道路では解体で発生するガラの積み込みを行いますので、歩行者に迷惑がかからないよう気を付けて作業を進めました。