工事の種類:基礎工事
工事の地域:大阪府東大阪市
基礎工事面積:約240㎡

大阪府東大阪市で、某工場敷地内に建てる倉庫の、基礎工事(約240㎡)を行いました。

複数の業者が関わる工事です。業者間のコミュニケーションをしっかり取り、工期がきちんと合うように調整しながら、工事を進めていきました。

着工前

こちらが着工前の状態です。必要な箇所は、防音シートで覆っています。

地中梁を造る部分の掘削を行う

掘削

まずは、地中梁を造る部分の、掘削を行いました。

溝の中に土が流れないように、土留めの板を立てて掘ります。

溝にところどころ入っている円形の物は、鋼管杭(こうかんくい)といいます。鋼管杭は、地中の固い地盤で建物が支えられるよう、地中深くまで埋められています。そうすることで建物の構造を強固にすることができます。

 

掘削

付近を川が流れている影響で、地中からは水が湧いてきました。

毎日ポンプで水を排水しながら、掘削作業を進めていきました。

 

土

掘り返した土は黒くボソボソとした、状態のよくない土でした。

埋め戻しに使う土はそのままでは使えないので、土の状態を改善する「改良剤」を混ぜてから埋め戻すことになります。

溝の底に砕石を敷いた後、捨てコンクリートを打つ

砕石

溝の底に、砕石敷きを行いました。高さを計り、量を確認しながら砕石を敷いていきます。

 

捨てコンクリートを打つ高さというのは重要で、もしも間違えると工事が1からやり直しになるほどのものです。

段差が数箇所あることに注意して、高さを何度か確認したうえで、捨てコンクリートを打ちます。

 

墨出し

打ち終わった捨てコンクリートには、「墨出し」と呼ばれる印づけを行います。

墨出しは配筋および、型枠やベースパックの配置の目印となります。

ベースパックとは、鉄骨柱をアンカーで固定するためのプレートのことです。正しい位置にベースパックがこないと、柱がズレてしまうので、墨出し作業もとても重要です。

配筋後、型枠を立ててコンクリートを流し込む

配筋

墨出しの位置を参考に、配筋が完了しました。

 

型枠

基礎コンクリートを形づくるための、型枠を立てていきます。

中に流し込むコンクリートの圧力で型枠が動かないように、型枠と土留めとの間に、「ポスト」などと呼ばれる突っ張り棒のような物を設置しました。

 

ベースパック

先述した、鉄骨柱の基となるベースパックの配置が完了しました。

 

生コン打設

ポンプ車を横付けし、型枠の内部にコンクリートを流し込んでいきます。

 

生コン打設完了

型枠を外して、改良した土の埋め戻しを行う

埋め戻し

コンクリートが固まった後、型枠を外して、土の埋め戻し作業を行いました。

先述したように、土の状態がよくなかったため、セメント系の改良剤を混ぜました。

セメント系の改良剤は、砂質の土や粘性の土、高有機質の土など幅広く対応できます。軟弱な地盤を、強固に改良するためのものです。

 

転圧

30cmほど埋め戻すごとに、転圧機などを用いてしっかり突き固めを行います。

突き固めが甘いと、土間コンクリートの施工後に、土が自重や重力で自然と下がって、土の表面と土間コンクリートの間に隙間ができてしまいます。

倉庫完成後、コンクリート土間にはトラックが出入りすることになります。この重みに耐えるために、土間の強度は非常に重要なので、しっかりと突き固めを行う必要があります。

 

埋め戻し

埋め戻し

少し見えている透明ビニールのようなものは、防湿シートです。地中梁に沿って、埋めてあります。

後に、土間全体に施工する防湿シートと繋げることになります。

鉄骨が組み上がった後、腰壁の建設を行う

鉄骨組み上がり

完成した地中梁の上に、鉄骨が組み上がりました。

 

腰壁

ここから、コンクリートの腰壁を造っていきます。

柱の周りに巻いてあるのは、「スタイロフォーム」という板状の素材です。

コンクリートを直接柱に巻くと、地震などで柱が揺れる際に、コンクリートに力が掛かってひび割れを起こしてしまいます。これを防ぐため、柱(建物の構造)と腰壁の縁(えん)は切っておく必要があります。

その縁切り材として機能するのが、「スタイロフォーム」です。

 

腰壁型枠

腰壁用の型枠を立てていきます。

 

再度転圧

柱を建てる工事の際に、土間の表面が少し崩れるので、再度突き固めを行い綺麗に整えました。

 

ケレン掛け

型枠の中にコンクリートを流し入れ、コンクリートが硬化したら型枠を外します。

コンクリートが型枠から漏れて固まった箇所を、ケレンがけ(やすりがけのような作業)で綺麗に整えます。

防湿シートを敷いた後、土間を造る

防湿シート

先に地中梁に沿って埋めていた防湿シートと繋げる形で、土間全体に防湿シートを敷きました。

 

土間配筋

続いて、土間の配筋を行いました。

 

ピット部分

囲ってある部分には、昇降機のピットが設置されます。昇降機の床と土間がフラットになるように、土間より一段下げてピットを置きます。

 

2階スラブ

ワイヤーメッシュを施工した後に、2階のスラブを造りました。

 

1階土間

1階の土間を造りました。

室内なので水勾配は取らないで、フラットに仕上げています。

以上の工程をもって、今回の基礎工事は完了です。

まとめ

完成

今回の工事のポイントは、水が湧きやすい地盤であったため掘削工事中は常に排水する必要があったこと、そして状態がよくない土を改良して地盤を強固に仕上げたことです。

手間はかかりましたが、おかげでしっかりとした倉庫が建ちそうです!

 

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