工事の種類:造成工事
工事の地域:大阪府枚方市
施工面積:200㎡
大阪府枚方市にて、宅地の造成工事を行いました。
工事のポイントは、2mちかい高さがある擁壁(ようへき)の構築です。
高台かつ、坂道の途中にある高低差の大きい現場において、安全第一に擁壁の構築を進めていきます。
擁壁の構築箇所の掘削を進める
まずは、擁壁をたてる部分の掘削を進めました。
こちらは、掘削が進んでいる時の様子です。
土の色が変わっているところで、土の質も変わっています。
青灰色の土は粘土質。「粘土質」と聞くと、柔らかい土のようにイメージされるかもしれませんが、ここで見える粘土質の土は非常に硬いです。
重機のアームの先のバケットも、はねかえって容易に入っていかないことがあるため、注意して掘り進めていきます。
土留めを立て、雨養生のためにシートをかぶせる
掘削したところの土が崩れないように、丈夫な板で土留めをしています。
上の写真の段階では、ここからしばらく雨天になる予報があったため、雨を養生するために広範囲にブルーシートをかぶせました。
擁壁の基礎づくりに使う砕石を搬入しています。
先述したように、土の状態が粘土質であり、そのまま上に擁壁を作ることはできないので、砕石をしっかりと敷く必要がありました。
墨出し用の捨てコンクリートを打ってから、擁壁の型枠を一部設置
基礎用の砕石を敷いた後、厚さ約5cmの捨てコンクリートを打ちました。
そして、捨てコンクリートに寸法・位置などを書き込む「墨出し」を行いました。
当たり前のことですが、型枠を立てれば型枠通りにコンクリートは固まります。
そのため、この段階で設計と差異がないように、墨出しの位置どおりに正確に型枠を立てていくことを意識しました。
鉄筋を組み、擁壁のベース基礎コンクリートを打設
擁壁のベース基礎部分、および壁部分に鉄筋を配置しました。
高いほうから見た様子です。L字型の擁壁がたつことが分かります。
ちなみに、真ん中の筒を半分に割ったような物は、「シュート」と呼ばれる物。
後に、ミキサー車からコンクリートを流し込むときに使用します。
擁壁のベース基礎の、コンクリートを打設しました。
擁壁・壁部分の型枠の設置が完了
擁壁のベース基礎用コンクリートの打設後、先に配置した鉄筋を挟みこむようにして、壁側の型枠を完成させます。
ベース基礎側と土留めの板側の両方から控えをとって、堅固に立てました。
これからコンクリートを流し入れて完成させる擁壁の厚みは、おおよそ20cmです。
擁壁・壁部分のコンクリートを打設
型枠を立て終わったら、いよいよコンクリートを打設していきます。
擁壁片側は地面から約2mの高さがありますので、万が一にも落下することがないよう、足元や周囲には常に気を配りながら、作業を進めました。
型枠の中への、コンクリート打設が完了しました。
流し込んだコンクリートが固まったら、型枠を取り外します。
こうして、高さ約2mのコンクリート擁壁は完成です。
続いて、仕上げの整地作業に移ります。
擁壁まわりの埋め戻し作業、および全体の整地作業
擁壁と土留めの間には、まだ大きな隙間があります。
土留めの板を取り外し、埋め戻し作業を行いました。
工程初めの掘削作業でもそうでしたが、高低差のある土地では、安全面・効率面の両方から、“高いところから低いところへ物を移動させる”ことが基本です。
重機の扱いでも、これを念頭に置きました。
埋め戻し作業の後は、宅地全体の整地作業を行いました。
重機の後ろのほうで山になっているのは、今回の造成工事において不要になる土です。
ダンプカーを横づけして、搬出しました。
擁壁や側溝が完成し、宅地の造成工事が完了
宅地造成ということで、手前の道路との間に、新しい側溝を作りました。
「同じ高台のなかで、1軒ぶんの宅地が綺麗に区分けされた」というイメージです。
一段下がって、砕石を敷き詰められている範囲が、ガレージになる部分。
それ以外の、一段上がって平らに整地されている部分が、家が建ったりポーチになったりする部分です。
これをもって、今回の宅地造成工事は完了しました。
まとめ
以上、擁壁の構築がポイントになる、宅地造成工事について紹介しました。
- やることの種類が多くはないぶん、各工程を詰めて効率的に工事を進めた
- 現場に高低差があるため、土が崩れないように気をつけた
これらが、作業全体を通しての、注意点です。
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