工事の種類:保育園仮設校舎基礎工事(鉄骨造の基礎工事)
工事の地域:京都市
建物の種類:仮設校舎
建物の構造:軽量鉄骨2階建
施工面積:50㎡
阿川建設の基礎工事は工程戦術を練ってスムーズに
今回取り上げるのは、京都市で行った保育園の仮設校舎の基礎工事事例です。
軽量鉄骨の2階建て、ユニット式の保育園の仮設校舎が建つ予定です。
こちらの現場では、工期が詰まっていることと、敷地に対して、基礎工事の施工面積が占める割合が大きいことの、2つの特徴がありました。
施工面積自体は、幅約4m×奥行き15mと狭く、重機や資材の搬入をしづらい環境でした。
しかし、このように「工期が短い」「敷地条件が厳しい」という状況下でも、阿川建設は工事品質を落とさず、納期に間に合うよう戦略的に工程を組み立てているので、スムーズに基礎工事を進めていけることが強みです。
また、当たり前の事ではありますが、安全面にも配慮して、工事を行っています。
写真で見る基礎工事の流れ
ちなみに鉄骨基礎工事(地中梁)とは、建物の柱ごとに独立して設けた基礎(単独基礎)を、地中のコンクリートでつなぐように固定する基礎工事のことを言います。
独立した基礎と基礎の間に鉄筋を入れ、型枠(木の枠)で作った溝の中にコンクリートを流して固めます。
ここからは、実際に阿川建設が行った鉄骨基礎工事(地中梁)の工程を、写真を使って説明していきます。
重機を使って基礎を設置する場所を掘削
重機を使って、基礎の設置箇所を掘削しています。
隣接する建物までの距離が近いですが、フェンスをしっかり組み立て、重機や資材が当たらないように養生しています。
また、隣接する建物の反対側は、石積みの土手になっており、重機で傷を付けたり壊さないように配慮しました。
特に、掘削の最中は、石積みの土手よりも施工箇所が下がっているので、土手に上らないように(誤って落ちることがないように)、不安全行動の禁止を常に意識して作業を行っています。
墨出し(位置決め)と型枠の固定などのためコンクリートを流す
基礎の設置箇所を掘削したら、砕石地業(砕石の敷き均し、転圧)を行い、強固な地盤を作ります。
その後、砕石の上に数センチの厚みでコンクリートを流します。
いわゆる「捨てコンクリートの打設」という作業です。
地面が土のままだと、釘が効かないので、後に設置する型枠をきちんと固定することができません。
“捨てコン”の打設は、地中梁の位置をコンクリートに記入する墨出しという作業を行うため、そして、後で設置する型枠の足元を釘でしっかり固定するために行います。
鉄筋を入れて、型枠(木の枠)を設置
墨出しで書いた位置(芯墨、鉄筋墨、型枠墨)などを参考に鉄筋を組んで、その周りに、墨通りに型枠を設置しています。
型枠の外側にくくりつけた鋼管と、型枠の内側に突っ張り棒のように入っているポスト(パイプサポート)で、コンクリートの圧力で型枠が動く事がないように、しっかり固定しました。
アンカーボルトの設置
基礎コンクリートは、この型枠の中に流し込んでいきます。
写真に写っているのはアンカーボルトで、この現場では柱1本につき2つのアンカーボルト(27mmと21mm)を入れました。
このアンカーボルトは地面に対して垂直で真っすぐに立っていないと、その上の柱も真っすぐに立たなくなってしまいます。
ボルト位置を間違えないことはもちろん、当たり前の事ですが柱の中心が真っすぐ通るように、ボルトも真っすぐに施行しています。
型枠(木の枠)の中にコンクリートを流し込む
コンクリートを流し込む際は、高周波のバイブレーターという機具を用いて、必ず入ってしまう空気(気泡)を外に出します。
これを行うことで、余計な空気が外側に抜け、コンクリート内部の密度が高まるので、より強度の高い基礎に仕上がります。
コンクリートを流し込んだところに白い養生シートで覆っています。
コンクリートが固まるまでの間、雨や雪、異物の混入などがあると、基礎強度に影響が出る可能性があるので、このようにしっかりと対策を取っておくのです。
コンクリートの養生期間後、型枠を解体
コンクリートが固まるまでの期間を養生期間といい、この養生期間が終わると、木の型枠を解体します。
解体した型枠には、コンクリートが付着するのですが、付着したコンクリートを落として、型枠は再利用できるようにキレイにしています。
このようにする事で、ゴミが少なくなり、環境にも優しいと考えます。
土を埋め戻し、平らに締固める
型枠の解体後は、山のようにして置いていた土をくずし、埋め戻していきます。
重機を用いて、ある程度土をならしたら、ランマーという転圧機械で地面を締め固めます。
※別現場にて、ランマーを使って地面の転圧作業をしているところの写真。
そして、上下動のランマーで締め固めるだけでは、地面のデコボコが残ってしまうので、プレートという機械を使い、平らになるように更に転圧しました。
基礎部分に防湿シートを施行
湿気による床組み部分の腐食を防ぐために、防湿シートを施行しています。
防湿シートの上に、束石(つかいし)を設置して、基礎工事完了です。
※これらの束石の上にすぐ、保育園仮設校舎の床を支える床束がきます。
まとめ
阿川建設では、工期の短い基礎工事でも、工程のちょっとしたところでも工夫をして、品質を保ちながら工期通りに完成させることを考え、工事をさせて頂いております。
京都市で仮設校舎の鉄骨基礎工事なら阿川建設まで!!