阿川建設では日々様々な建物を解体していますが、その時に「産業廃棄物」が排出されることがあります。
産業廃棄物は一般廃棄物と違い専門的な処理が必要で、阿川建設のような「排出事業者」が、自らの責任で適正に処理されているか確認する義務があります。
今回は産業廃棄物について、その処理の流れや「マニフェスト制度」について解説します。
「うちの土地から排出された産業廃棄物はどのように処理されるのだろう?」と気になる方は、ぜひ最後までお読みください。
産業廃棄物処理の流れ
産業廃棄物は、以下の流れで進みます。
- 産業廃棄物の排出→解体時に排出されるもの
- 収集運搬→排出した場所(解体現場)から処分する場所へ運搬
- 中間処理→大きな廃棄物は小さくして、有害な場合は無害化する
- 収集運搬→中間処理を経た廃棄物を最終処分場所へ運搬
- 最終処分→生活や自然を損なわないように自然界に戻す
産業廃棄物処理は主に収集運搬・中間処理・最終処分の3つの過程で構成されます。
お客様は、現場に立ち会ったとしても廃棄物がトラックなどで運搬するところを見送ったとしても、ほとんどの方はその後の処理を見届けることはないでしょう。
中間処理ではリサイクルできるものはなるべく再利用するなど、できる限り持続可能な処理方法に配慮しています。
産業廃棄物処理で核心となる「産業廃棄物マニフェスト制度」とは
産業廃棄物処理法によって、弊社阿川建設のように廃棄物を排出した事業者は、その廃棄物が適正に処分されるまでのすべての責任を負うこととされています。
そして適正処理を確実に行うために、「産業廃棄物管理票(マニフェスト)制度」というものがあります。
「マニフェスト」とは廃棄物の種類、数量、運搬、処理の流れを記載した伝票で、産業廃棄物管理票(マニフェスト)制度とは、「誰が、いつ、どこから、どこへ、どのように」処理したかを明確にする追跡システムです。
この制度を遵守することで、廃棄物の不法投棄や不適正処理を未然に防いでいます。
産業廃棄物の排出から完了までの適正な処理フローについて
産業廃棄物の排出から完了までは、以下のように厳格な流れで行われます。
- 排出事業者(弊社)によるマニフェストの発行
- 中間処理場での処理
- 最終処分場での処分
- マニフェスト確認・処理完了
それぞれについて、順番に解説していきます。
1.排出事業者(弊社)によるマニフェストの発行
解体現場から廃棄物を引き渡す際、排出事業者がマニフェストを発行して運搬業者に交付。
これにより、廃棄物の処理責任の所在を明確にします。
2.中間処理場での処理
運搬された廃棄物は、中間処理業者へ引き渡されます。
中間処理場では、焼却、破砕、選別を経てなるべくリサイクルや再利用を行い、廃棄物の減量化・無害化を図ります。
3.最終処分場での処分
中間処理を経ても残ってしまった焼却残渣などの廃棄物は、法令に基づいた最終処分場で安全に埋め立て処分されます。
4.マニフェスト確認・処理完了
産業廃棄物の処理が完了したら、処理業者から返送されるマニフェストの控え(最終処分終了報告)を排出事業者がしっかりチェック。
発行したマニフェストと照らし合わせて、適正に処理されているか最終確認をして完了となります。
上記のように、弊社のような排出事業者が処理が適正に完了したことを確認できたら、排出事業者としての責任が果たされるのです。
解体工事事業者がコンプライアンスを遵守する3つの理由
阿川建設のような解体工事事業者がコンプライアンスを遵守することは企業として当然ではありますが、その他にも以下3つの理由があります。
- 法令違反リスクの回避
- 環境保護への貢献
- お客様への信頼
それぞれについて、順番に解説します。
1.法令違反リスクの回避
産業廃棄物とは、元々はお客様の土地から排出されたものです。
万が一不適正処理が行われていた場合、排出業者である阿川建設だけでなく、最終的な責任がお客様側となり、処分命令が下る可能性があるのです。
コンプライアンスを遵守することで、弊社とお客様双方のリスクを回避することになります。
2.環境保護への貢献
産業廃棄物を、適正に分別したり中間処理で出来る限りリサイクルしたり、最後の埋め立て処分まできちんと管理することで、企業として持続可能な社会の実現に不可欠な貢献をしています。
3.お客様への信頼
廃棄物処理は、お客様が見ることはほぼありません。
阿川建設ではその見えない部分にこそ企業の誠実さが現れると考え、適切な処理体制によって安心安全な解体工事を提供する基盤を整えているのです。
阿川建設の解体工事は「適正処理」までをサービスと考えます
産業廃棄物の処理について、その流れやマニフェスト制度などを解説しました。
解体工事ではさまざまな産業廃棄物が排出され、阿川建設ではその処理まで責任をもって対応しています。