工事の種類:解体工事

工事の地域:大阪府大東市

建物の種類:木造1階建て建屋

 

大阪府大東市にて、木造建屋の解体工事を行いました。

 

【作業のポイント】「出来るだけ植栽を残したい」という要望があった

今回の解体工事では「中庭の植栽を残したい」という施主様の強い要望もあり、可能な限り植栽を残す方向で工事を進めました。

 

作業を進めるうえで「どうしても撤去しなければならない」という場合は、その場で撤去の旨を確認し、了承を得てから撤去しました。

 

今回の解体工事の流れ

季節的なものもあり、台風が接近していました。

そのため、安全面を考慮しつつ、予定していた工期に間に合うよう作業を進めました。

 

それでは、今回の解体工事の流れを紹介いたします。

【1】植栽を避けながら足場を組む

足場組み

木造建屋の正面には、大きな金木犀が植えてありました。

建屋との距離がかなり近かったため、かわしながら足場を組みました。

 

【2】重機と搬出用車両を仮停めし、作業スペースを想定する

車両仮停め

あらかじめ、作業スペースが狭くなることが分かっていました。

なので、その中で作業をどのように進めていくのか、どの植栽を残せるのか等を判断するために、一度車両を建屋前に停めて、シミュレーションしました。

 

この時点で、建屋前の金木犀を撤去しないと作業が進められないことが分かったため、撤去の旨を施主様に報告致しました。

【3】屋根の瓦を撤去していく

瓦撤去

搬出用車両を仮停めしたときに、屋根の瓦を撤去しました。

作業時間を少しでも短縮する目的があります。

 

屋根下までは搬出車両が入れたので、手作業で撤去した瓦を直接荷台に積みこんでいきました。

 

【4】植栽を一部撤去し、重機での解体を開始

重機での解体

建屋正面に植えてあった金木犀の木を撤去し、重機での解体を開始しました。

 

隣の建屋とも少し距離が近かったため、粉塵が高く舞ってしまったり、重機で傷つけてしまうことが無いよう、慎重に作業を進めていきます。

解体作業経過

この日の作業前日に雨が降り、ところどころ地面がぬかるんでいました。

重機のキャタピラや、搬出車両のタイヤが嵌ってしまうと、身動きが取れなくなってしまいますので、鉄板などで養生しつつ、作業できる状態にする必要がありました。

 

また、解体作業中、施主様より「ガラス戸など、一部建材を生かし取りしたい」との要望をいただきました。

 

【生かし取りとは】

解体工事などの際、再利用できそうなものを取り外して置いておくことを「生かし取り」と言います。

傷をつけずに取り外す必要があるため、繊細な作業が求められます。

 

今回解体している建屋は、築年数が長く、建付けが悪くなっている部分がありましたので、ガラス戸などは手作業のみで取り外すことができません。

なので、必要に応じて重機で梁などを持ち上げてから取り外しを行いました。

 

素材的に脆い物を生かし取りする際は、重機で傷をつけたり壊したりすることが無いよう、慎重に作業を進めます。

【5】庭石を移動させて解体資材を搬出

搬出作業

建屋部分の解体が終わったら、搬出をしていきます。

スムーズな搬出を行うために、写真右側に見えている大きな庭石を移動させる必要がありました。

 

しかし、小型の重機ではパワー不足で移動させることが難しかったため、大型の重機を搬入し、庭石を移動させることにしました。

 

重機に取り付けるアタッチメントは鋼鉄製で、直接庭石に触れてしまうと、大きな傷がついてしまったり、割れてしまう恐れがあります。

なので、毛布や布団でアタッチメントが当たる部分を養生してから、少しずつ移動させました。

搬出作業②

搬出車両がスムーズに出入りできるスペースを確保出来たら、鉄板を敷いて搬出経路を確保し、搬出作業を進めていきます。

 

搬出作業の終了後、足場と防音シートを撤去しました。

 

【6】石造りの基礎部分を解体

基礎解体

続いて、基礎部分を解体していきます。

 

築年数の長い建屋ですと、近代建築のような鉄筋コンクリートの基礎ではなく、「束石」と呼ばれる、石材で作られた基礎であることが多いです。

 

今回の建屋は、石造りの基礎だったため、スケルトンバケットという「格子状になったバケット」で掘り起こしつつ解体を行いました。

 

【7】外構部分の解体・撤去

外構 縁切り

ここからは、敷地周りの外構を解体・撤去していきます。

重機で解体するのですが、まずは、アスファルトを必要以上に掘り起こしてしまうことが無いよう、「道路カッター」という機械を使って、アスファルトを切っていきます。

 

道路カット後

道路カッターによるカットが終わると、写真のようになります。

あまり道路を削ってしまうのも良くないので、外構から10㎝程空けてカットしました。

 

外構の解体・撤去

道路カットが終わったら、いよいよ外構の解体に移ります。

 

重機を使って、掘り起こしていきます。

この時、コンクリートや石を分別しながら、搬出していきました。

 

重機でアスファルトを踏んでしまうと、アスファルトが割れる可能性が高いので、重機の操作は慎重に行います。

【8】最後に重機で整地をして作業完了

外構部分の解体が終わったら、重機で整地を行っていきます。

あらかじめ道路カッターでカットしていたこともあり、舗装された道路がしっかりと綺麗に残っています。

 

整地②

重機による整地が完了したら、最後にフェンスと網を張って、作業完了です。

 

6割以上の植栽が残り、施主様も満足されていた

作業後のやり取りの中で、「ここまで植栽を残していただいてありがとうございます」と施主様も大変満足されているようでした。

 

施主様が解体工事に立ち会うことは本来、非常に珍しいことです。

作業現場の近くにお住まいとのことで、もしかすると、施主様にとってはかなり思い入れのある場所だったのかもしれません。

 

阿川建設では、お客様との打ち合わせの中で「これは残しておきたい」「この部分は生かし取りしたい」といった要望も可能な限りお受けしております。

 

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