工事の種類：基礎工事
工事の地域：大阪府門真市
建物の種類：祭事器材用倉庫
施工面積：40㎡
大阪府門真市にて、祭事用の大きな器材を納めるための小屋が建設予定の為、地盤の基礎工事を行いました。
幅4mという限られた作業場所での注意点
今回の作業場所は幅4mほどでかなり狭く、ユンボなど掘削用重機がギリギリ入るくらいでした。
作業中は、境界ブロックに傷をつけないよう細心の注意を払いながらの作業となりました。
基礎工事の流れとポイント
基礎工事には、建築物の足場をしっかりと固め、災害などのダメージから守る役割があります。
その為、建設場所によっては地盤改良という工程を踏みます。
今回は地下に水道が通っており、土が柔らかい浅い部分までしか掘削作業ができません。
なので、土と強固材を混ぜて硬い地盤を作る「表層改良工法」という方法で地盤改良を施しました。
ここからは、実際の作業内容を写真付きで紹介していきます。
基礎を設置する部分の掘削とブロック塀の撤去
まず初めに、ブロック塀を撤去するために１mほどの深さまで掘削していきます。
深く掘削しすぎてしまうと、地中の水道管を傷つけてしまう恐れがあるので慎重に掘削しました。
また、雑草やごみが混ざっている土は使えない為、分別しながらトラックに積み込み、使えないものはそのまま持ち帰って処分します。
地盤改良をして強固な地盤作り
掘削を行った部分から更に1mほど掘り下げ、土とセメントを重機で撹拌(かくはん)していきます。
こうすることで、地盤がより固く、強くなります。
また、深く掘り下げたことで、掘削していない部分(写真右側)の土が振動で落ちてくる可能性が高いです。
それを防ぐために土留めをして、作業にあたりました。
ユンボで混ぜ合わせた土はランマーという転圧機で転圧し、しっかり締め固めていきます。
土の中の空気を逃がし、土の粒同士の隙間をなくします。
しっかり全体を均し、基礎設置場所に地盤改良を施しました。
捨てコンクリート打設の為の転圧
先ほど地盤改良の際に転圧作業は行っています。
しかし、まだ粒の大きい部分や凹凸も少し残っている為、これらを設計図通りの高さで、正確にそろえる必要があります。
なので、もう一度プレートコンパクターで転圧作業を行っていきます。
こうすることで、土の密度も高まる為、更に強固な地盤が出来上がります。
ここから、基礎の設置作業に移ります。
捨てコンクリート・ベースコンクリートを打設し、基礎の地盤を作る
基礎部分の型となる鉄筋を正確に立てるために、目印や図面を書く必要があります。
その為に「捨てコンクリート」を打設しました。
捨てコンクリートに書いた目印を元に型となる鉄筋を組み立て、ベースコンクリートを打設していきます。
この時、バイブレータでコンクリート内の空気を抜きながら、流し込んでいきます。
気泡が残ってしまうと、ひび割れの原因にもなってしまう為、しっかりと空気を抜く必要があります。
また、土台となるこの部分は全体を均等な高さに揃えなければなりません。
面積が広い場所では、目印の付いた鉄筋を立てておくことで、高さを揃えられるよう工夫しています。
柱型・梁型をコンクリートで作る
ベースコンクリートが固まったら、次は柱と梁の土台となるコンクリート部分を作ります。
コンクリートが流れ出てしまわない様に、木枠で幅と高さを決めておきます。
木枠が出来上がったら、ベースコンクリートの時と同様、バイブレータでしっかりと空気を抜き、隙間ができない様にコンクリートを流し込んでいきます。
数日後、コンクリートがすべて固まったことを確認し、木枠を外していきます。
そのとき、幅・高さに差異はないか、設計図と照らし合わせながら、しっかりと確認を行います。
埋め戻しをして、基礎工事完了
掘削した分、また同じ高さまで土で埋め戻していきます。
かなりの量なので、埋め戻し作業にはユンボを使っています。
この後、転圧して均していくので、基礎の内側は少し高く土を盛ります。
プレートコンパクターで埋め戻した土とコンクリートの間に隙間ができないよう、しっかりと転圧していきます。
これで、基礎工事は完了です。
まとめ
今回のように、底面一面がコンクリートになっているものを、「ベタ基礎」と言います。
建築物の荷重を面で支える特性を持っている為、耐震性が高いです。
基礎は目に見えない部分ですが、ここで何らかの不備があると将来的に大きな問題に繋がります。
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