工事の種類:解体工事
工事の地域:兵庫県伊丹市
建物の種類:耐震性が高い木造2階建て住宅
施工面積:約200㎡

兵庫県伊丹市の住宅地に建つ、木造2階建て住宅の解体工事を行いました。

今回の現場は、住宅地の中でもひときわ目立つ広い敷地を有しています。

また、阪神・淡路大震災の後に建築された住宅であったため、非常に耐震性が高く、頑丈な造りであったことも特徴的でした。

まずは敷地内に重機等を入れるスペースを確保

今回の解体工事の施工面積は、建物部分が約100㎡、お庭・ガレージ等の外構部分も約100㎡です。

外構部分が約100㎡もあるなら、作業用のスペースも十分だと思えそうですが、そう簡単にはいかない事があったのです。

というのも、木造2階建て住宅は、”豪邸”といっても良いくらいに趣向を凝らした造りになっており、門構えも特殊でした。

敷地の外周をコンクリートの壁で囲っているだけでなく、敷地内にも壁が作られていて、重機やトラックを停められるほどひらけたスペースはなかったのです。

 

敷地内の壁の解体中

そのため、まずは重機等を入れる妨げになる壁を優先的に解体し、広いスペースを確保していくことにしました。

 

植栽の撤去前

敷地内には、植栽も多く植えられていました。

解体作業に入るにあたって、邪魔になる植木は優先して伐採・撤去します。

植栽の数は多いものの、幹が太い木は無かったので、伐採作業にはさほど苦労することはありませんでした。

1枚1枚ビスで固定された屋根瓦を手作業で根気よく撤去

屋根瓦撤去中

丸太足場を組み上げ、防音シートを張り終わったら、屋根瓦の撤去作業に取り掛かりました。

先述したように、今回解体する木造2階建て住宅は、大震災の経験をもとに、耐震性を追求して造られたものです。

そのため、地震による揺れや強風で屋根瓦が飛ばないように、1枚1枚ビスで頑丈に固定されていました。

大量のビスを外しながら、やはり大量の屋根瓦を撤去していく作業は、非常に根気が要りました。

また屋根瓦の撤去期間中は、連日天気が良く酷暑でしたので、作業員の体調管理も大変でした。

木造住宅の右側から解体工事を進めていく

解体工事開始

屋根瓦の撤去が完了したら、建物部分の解体を進めていきました。

上の写真で確認できる、掃き出し窓が付いた和室からのスタートです。

 

解体工事進め中

外から中身をくりぬくように、解体を進めています。

 

解体工事進め中

住宅右側の和室部分から、左側へも解体を進めていきました。

住宅が大きい分、大量の廃棄物が出ることが想定されたため、後の仕分けに時間がかからないよう、細かい木くずを作らないように意識しました。

一般的な木造住宅より厚み・重みのある壁を慎重に解体していく

解体工事進め中

とにかく頑丈に造られた、今回の木造2階建て住宅の壁は、一般的な木造住宅の壁と比較すると、厚み・重みが段違いにありました。

築10年かつ耐震仕様なので可能性は少ないですが、万が一倒壊した場合の危険度が高いため、慎重に解体作業を進めていきました。

壁が堅くて崩しにくいうえ、仕分けなくてはいけない窓・ドア・その他装飾物が多かったため、「これは根気勝負だなぁ」と思いながら、頑張りました。

最大200mmの厚みを持つ広い基礎コンクリートを解体・撤去

基礎解体に入る前

木造2階建て住宅の建物部分の解体、植栽の伐採、丸太足場の撤去などの後は、基礎コンクリートの解体を行いました。

 

頑丈なベースコンクリート

地震に備えて頑丈だったのは、建物の壁や柱だけではありません。

基礎コンクリートも一般的な木造住宅より、はるかにしっかりとした造りになっていました。

約13mmの鉄筋が入った厚み最大約200mmの基礎コンクリートが、広く続いていたのです。

「住宅の基礎というより、飛行機の滑走路の様!」と大変驚きました。

小型の重機では効率よく解体を進められないと判断したため、ひとまわり大きな重機を追加しています。

 

基礎コンクリート解体中

広い基礎コンクリートは、適宜縁切りを行いながら、バケットでがばっと起こします。

もちろん、大きなコンクリートの塊のままでは搬出に危険が伴うため、油圧ブレーカで叩いて細かくしました。

(細かくした方が、トラックの荷台に無駄なく積載でき、搬出効率が上がるというメリットもあります。)

丁寧に整地を行い、木造2階建て住宅の解体工事完了

整地中

大変だった基礎コンクリートの解体・撤去の完了後は、整地作業を行いました。

細かい廃棄物を取り除きつつ、広い敷地を綺麗に整えていきます。

 

作業完了

整地が終われば、今回の木造2階建て住宅の解体工事は完了です。

ひときわ堅い基礎コンクリートを油圧ブレーカで砕いている時などは、どうしても騒音が出てしまうため、周辺にお住まいの方が心配されて声をかけてくれた際は、その旨をご説明し、真摯に対応させていただきました。

ちなみに、解体工事により空いた広い敷地については、行政が入り、近いうちに次の活用計画が立てられる予定だそうです。

大変だったところを何とか工夫して乗り越え、キレイな更地に出来ましたので、うまく活用されたらいいなと、思っています。

 

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